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【長沮・桀溺】現代語訳と書き下し文!論語のテスト対策と句形

【長沮・桀溺】現代語訳と書き下し文!論語のテスト対策と句形
たく先生
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こんにちは。ミチプラス運営者のたく先生です。

高校の『言語文化』や『古典探究』の『論語』単元において、短い章句のあとに「本格的な物語長文」として登場し、定期テストの配点の半分以上を占める大問になりやすいのが、第18篇『微子篇(びしへん)』に収められた『長沮・桀溺(ちょうそ・けつでき)』です。

道徳政治の理想を掲げて諸国を旅する孔子・子路(仲由)の師弟と、乱れた世の中に見切りをつけて畑を耕して暮らす隠者・長沮と桀溺が交わす緊迫の問答は、故事成語「問津(もんしん)」や現代語でも誤用されやすい重要語「憮然(ぶぜん)」を生んだ名場面です。しかしテスト勉強を始めると、「『是れ』や『曰はく』の主語が誰なのか途中で迷子になる…」「『且つ而其の人を辟くるの士に従はんよりは〜』の選択反語と一二三点が複雑すぎて読めない!」「最後の『天下道有らば、丘与に易へざるなり』の真意をどう記述すればいいの?」と頭を抱える高校生が非常に多くいます。

そこでこの記事では、高校国語教員として20年以上教壇に立つたく先生が、『長沮・桀溺』の冒頭から結末までの全文書き下し文・完全現代語訳・縦書き訓読カード7枚をはじめ、発話者(主語)の完全特定、「人を辟くるの士」と「世を辟くるの士」の対比表、そして定期テスト記述予想問題まで徹底的にわかりやすく解説します!単元専用の無料25問カード暗記デッキも完備していますので、長文問題で満点を狙いましょう。

みちか
みちか

たく先生、テスト範囲の『長沮・桀溺』で、「曰はく」が何回も連続で出てきて誰のセリフかわからなくなってしまいました……!それに長沮の「是れなれば津を知らん」って、どうして渡し場を教えてくれなかったんですか?

たく先生
たく先生

みちかさん、そこが『長沮・桀溺』を読み解く一番おもしろい鍵なんですよ!長沮と桀溺はただの農夫ではなく、乱世を避けて隠れ住む知識人(隠者)だったため、「年中あちこち旅して回っているあの孔子なら、渡し場くらい自分で知っているだろう」と痛烈な皮肉を言ったんです。登場人物の立場を整理してから3場面に分けて全文を読んでいきましょう!

記事のポイント
  • 30秒でわかる!『長沮・桀溺』(微子篇)のあらすじ・登場人物4人・故事成語「問津」
  • 【第1場面:前半対訳】長沮との問答「子路をして津を問はしむ〜是れなれば津を知らん」
  • 【第2場面:中盤対訳】桀溺の批判「滔滔たる者〜人を辟くるの士と世を辟くるの士」
  • 【第3場面:後半対訳】孔子の信念「夫子憮然として〜天下道有らば、丘与に易へざるなり」
  • 定期テスト頻出の重要単語・読み・6大句形チェックリスト&記述予想問題2選

『長沮・桀溺』とは?あらすじ・登場人物4人の名前・故事成語「問津」

『長沮・桀溺』は、『論語』微子篇(第18篇・第6章)に収められた章段です(古注の代表テキストである国立国会図書館サーチ『景印元覆宋世彩堂本論語集解』でも巻第九・微子第十八に収録)。まずは本文中で同じ人物が「姓+名(本名)」と「字(あざな)・敬称」で呼び分けられるため、4人の登場人物とあらすじを最初に表で固定しましょう!

登場人物本文中の呼ばれ方(超重要!)立場・思想・役割
孔子(こうし)孔子・孔丘(こうきゅう)・夫子(ふうし)・丘(きゅう)理想の徳治政治を実現してくれる君主を求め、弟子たちと共に諸国を周遊している儒家の師(「人を辟くるの士」)。
子路(しろ)子路・仲由(ちゅうゆう)・子(し=あなた)・而(なんぢ=お前)孔子の古参の高弟。馬車の手綱を執り(輿を執る者)、師の命で渡し場を尋ねに行く使者役。
長沮(ちょうそ)長沮(※隠者としての仮名)乱れた政治社会を見限って農村に隠れ住む知識人(隠者)。孔子一行に皮肉を言って渡し場を教えない。
桀溺(けつでき)桀溺(※隠者としての仮名)長沮と並んで耕していた隠者。子路に対し「孔子の元を離れて私たちのように隠棲した方がよい」と説く(「世を辟くるの士」)。

なお、冒頭の「子路をして津(しん=川の渡し場)を問はしむ」から、故事成語「問津(もんしん:物事の手がかり・方法・相手の意向を探り尋ねること)」が生まれました。漢字と意味の両方がテストの定番知識問題として出題されます。

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【第1場面:前半対訳】長沮との問答「子路をして津を問はしむ〜是れなれば津を知らん」

それでは本文を3つの場面に分けて、一文残らず白文・書き下し文・現代語訳を確認していきましょう。第1場面は、楚の国から蔡の国へ向かう途中、川で道に迷った孔子一行が、畑を耕す長沮(ちょうそ)に渡し場を尋ねる場面です。

前半の縦書き訓読カード3枚と「曰はく」「是れ」の主語・指示内容

広大な川のほとりの畑で並んで耕す隠者の長沮と桀溺に渡し場を尋ねる子路と馬車の上の孔子の水彩絵巻イラスト
長
沮
桀
溺
、
耦
シテ
而
耕
。
ス
孔
子
過
レ
ギ
之
、
ヲ
使
二
ム
子
路
ヲシテ
問
一レ
ハ
津
ヲ
焉
。
📌 第1場面①:物語の発端「長沮・桀溺、耦して耕す。…子路をして津を問はしむ」
【読む順番】
① 長 ➔ ② 沮 ➔ ③ 桀 ➔ ④ 溺 ➔ ⑤ 耦(シテ) ➔ ⑥ 耕(ス) ➔ ⑦ 孔 ➔ ⑧ 子 ➔ ⑨ 之(ヲ) ➔ ⑩ 過(ギ) ➔ ⑪ 子 ➔ ⑫ 路(ヲシテ) ➔ ⑬ 津(ヲ) ➔ ⑭ 問(ハ) ➔ ⑮ 使(ム)
【書き下し文】
長沮・桀溺、耦して耕す。孔子之を過ぎ、子路をして津を問はしむ。
【現代語訳】
長沮と桀溺が、二人並んで畑を耕していた。孔子がそこを通りかかり、子路に川の渡し場を尋ねさせた。
💡 たく先生の解説:「耦して(ぐうして)」は二人並んで耕すこと。「過[ギ][レ]之[ヲ、](之を過ぎ)」の「之」は二人が耕している場所を指します。「使[二]子路[ヲシテ]問[ハ][一レ]津[ヲ]焉[-。]」は使役句形「使A(ヲシテ)B(未然形)」(AをしてBしむ)で、文末の「焉」は場所・対象(そこに・二人に)を表す置き字です。
長
沮
曰
、
ハク
夫
ノ
執
レ
ル
輿
ヲ
者
ハ
為
レ
スト
誰
。
ト
子
路
曰
、
ハク
為
二
スト
孔
丘
一。
ト
📌 第1場面②:長沮の逆質問「夫の輿を執る者は誰と為す」
【読む順番】
① 長 ➔ ② 沮 ➔ ③ 曰(ハク) ➔ ④ 夫(ノ) ➔ ⑤ 輿(ヲ) ➔ ⑥ 執(ル) ➔ ⑦ 者(ハ) ➔ ⑧ 誰(ト) ➔ ⑨ 為(スト) ➔ ⑩ 子 ➔ ⑪ 路 ➔ ⑫ 曰(ハク) ➔ ⑬ 孔 ➔ ⑭ 丘(ト) ➔ ⑮ 為(スト)
【書き下し文】
長沮曰はく、「夫の輿を執る者は誰と為す。」と。子路曰はく、「孔丘と為す。」と。
【現代語訳】
長沮が言うことには、「あの馬車の手綱を執っている人は誰か。」と。子路が言うことには、「孔丘でございます。」と。
💡 たく先生の解説:「夫の(かの)」=あの。「輿(よ)を執る」=本来「輿」は車体ですが、ここでは馬車の手綱(たづな)を握っていること(※もともと手綱を執っていた子路が車を降りて質問しに来たため、馬車の上で代わりに手綱を持っていた孔子を指しています!)。「為[スト][レ]誰[ト。]」は「誰と為す(誰であるか)」に会話引用の「と」が加わった形です。
曰
、
ハク
是
レ
魯
ノ
孔
丘
乎
。
ト
曰
、
ハク
是
レ
也
。
ト
曰
、
ハク
是
レナ
レバ
知
レ
ラント
津
。
ヲ
📌 第1場面③:長沮の痛烈な皮肉「是れなれば津を知らん」
【読む順番】
① 曰(ハク) ➔ ② 是(レ) ➔ ③ 魯(ノ) ➔ ④ 孔 ➔ ⑤ 丘 ➔ ⑥ 乎(ト) ➔ ⑦ 曰(ハク) ➔ ⑧ 是(レ) ➔ ⑨ 也(ト) ➔ ⑩ 曰(ハク) ➔ ⑪ 是(レナレバ) ➔ ⑫ 津(ヲ) ➔ ⑬ 知(ラント)
【書き下し文】
曰はく、「是れ魯の孔丘か。」と。曰はく、「是れなり。」と。曰はく、「是れなれば津を知らん。」と。
【現代語訳】
(長沮が)言うことには、「それは魯の国の孔丘か。」と。(子路が)言うことには、「そうです。」と。(長沮が)言うことには、「その人物ならば、川の渡し場を知っているだろう。」と。
💡 たく先生の解説:テスト超頻出の主語特定問題です!3つの「曰はく」の主語は順番に【①長沮 ➔ ②子路 ➔ ③長沮】です。また3つの「是」の読み分け(①「是れ魯の〜」=それ、②「是れなり」=そうです、③「是れなれば」=そうであるならば)と、各セリフ末尾の引用の送り仮名「ト」も完璧に押さえましょう!

ここで必ず記述問題になるのが、「なぜ長沮は『是れなれば津を知らん(孔子ならば渡し場を知っているだろう)』と答えたのか?」という理由です。長沮は、「救いようのない乱世なのに、仕官先を求めて長年あちこちの国を旅して回っているあの孔丘であるならば、川の渡し場くらい人に聞かなくてもよく知っているはずだろう」と、孔子の政治活動を遠回しに皮肉って突き放したのです。

【第2場面:中盤対訳】桀溺の孔子批判「人を辟くるの士」と「世を辟くるの士」

長沮に取り合ってもらえなかった子路は、隣で耕していたもう一人の隠者・桀溺(けつでき)に尋ねます。ここからが文法・句形ともに最難関の第2場面です。

中盤の導入対話と縦書き訓読カード2枚(反語・選択反語・一二三点)

激しく渦巻き流れる大河を背景に乱世の流れを説いて子路に語りかける隠者桀溺の東洋水彩イラスト
第2場面の導入対話(白文・書き下し文・現代語訳)

【白文】:問於桀溺。桀溺曰、「子為誰。」曰、「為仲由。」曰、「是魯孔丘之徒与。」対曰、「然。」曰、
【書き下し文】:桀溺に問ふ。桀溺曰はく、「子は誰と為す。」と。曰はく、「仲由と為す。」と。曰はく、「是れ魯の孔丘の徒か。」と。対へて曰はく、「然り。」と。曰はく、
【現代語訳】:(子路が今度は)桀溺に尋ねた。桀溺が言うことには、「あなたは誰だ。」と。(子路が)言うことには、「仲由でございます。」と。(桀溺が)言うことには、「(ということは)魯の孔丘の弟子か。」と。(子路が)答えて言うことには、「そうです。」と。(すると桀溺が)言うことには、

「子(し)」は相手を敬う二人称「あなた」、「仲由(ちゅうゆう)」は子路の本名(姓が仲、名が由)、「徒(と)」は「弟子・仲間」、「与(か)」は疑問の終助詞「歟」と同じです。ここから桀溺の長広舌が始まります!

滔
滔
タル
者
、
天
下
皆
是
レ
也
。
而
シテ
誰
ト
以
ニカ
易
レ
ヘン
之
。
ヲ
📌 第2場面④:乱世の奔流と反語「滔滔たる者、天下皆是れなり。而して誰と以にか之を易へん」
【読む順番】
① 滔 ➔ ② 滔(タル) ➔ ③ 者 ➔ ④ 天 ➔ ⑤ 下 ➔ ⑥ 皆 ➔ ⑦ 是(レ) ➔ ⑧ 也 ➔ ⑨ 而(シテ) ➔ ⑩ 誰(ト) ➔ ⑪ 以(ニカ) ➔ ⑫ 之(ヲ) ➔ ⑬ 易(ヘン)
【書き下し文】
滔滔たる者、天下皆是れなり。而して誰と以にか之を易へん。
【現代語訳】
大きな水が滔々と流れゆくように、天下はどこもかしこもすべてこの通り(無道な乱れた状態へ流れているの)だ。それなのに、(お前の師の孔丘はいったい)誰と一緒にこの乱れた世の中を変革しようというのか(いや、誰とも変えられはしない)。
💡 たく先生の解説:「滔滔(たうたう)たる者」=大水が一方向に押し流れて止められない様子(世の中が止めようもなく悪化していく比喩)。「誰[ト]以[ニカ]易[ヘン][レ]之[ヲ。]」は疑問詞「誰」を用いた【反語】で、「以」は「与(ともに)」と同義、「之」は「乱れた天下の状態」を指します!
且
ツ
而
与
三
リハ
其
ノ
従
二
ハン
辟
レ
クル
人
ヲ
之
士
一
ニ
也
、
豈
ニ
若
レ
カン
従
二
フニ
辟
レ
クル
世
ヲ
之
士
一
ニ
哉
。
📌 第2場面⑤【最難関】:選択反語「人を辟くるの士に従はんよりは、豈に世を辟くるの士に従ふに若かんや」
【読む順番】
① 且(ツ) ➔ ② 而 ➔ ③ 其(ノ) ➔ ④ 人(ヲ) ➔ ⑤ 辟(クル) ➔ ⑥ 之 ➔ ⑦ 士(ニ) ➔ ⑧ 従(ハン) ➔ ⑨ 与(リハ) ➔ ⑩ 豈(ニ) ➔ ⑪ 世(ヲ) ➔ ⑫ 辟(クル) ➔ ⑬ 之 ➔ ⑭ 士(ニ) ➔ ⑮ 従(フニ) ➔ ⑯ 若(カン) ➔ ⑰ 哉
【書き下し文】
且つ而其の人を辟くるの士に従はんよりは、豈に世を辟くるの士に従ふに若かんや。
【現代語訳】
それにお前も、つまらない君主を避けて別の君主を選ぼうとする人(孔子)に従うよりは、いっそ乱れた俗世間そのものを避けて隠棲する人(私たち)に従うほうがよいではないか(いや、世を避ける人に従うほうがずっとよい)。
💡 たく先生の解説:入試・定期テスト最頻出の【選択+反語】句形「与[三]其A[一]也[、]豈若[レ]B哉(其のAせんよりは、豈にBするに若かんや=Aするよりは、どうしてBするのに及ぼうか、いやBするほうがずっとよい)」です!「而」は置き字ではなく二人称代名詞「なんぢ(お前=子路)」、「辟く」は「避く(さく=避ける)」と同義で、読点は前半句末の置き字「也」の下に打ちます。

【テスト必出】「人を辟くるの士」と「世を辟くるの士」の徹底比較表

桀溺が対比させた「人を辟(さ)くるの士」と「世を辟(さ)くるの士」の意味と具体的人物像は、定期テストで100%出題される最重要ポイントです。

比較項目人を辟(さ)くるの士世を辟(さ)くるの士
指している人物孔子(孔丘)長沮・桀溺(隠者たち)
文字通りの意味「無道で愚かな君主(人)」を避けて、道を行える立派な君主を探し求める人物。「乱れた人間社会・俗世間(世)そのもの」を避けて、自然の中に隠棲する人物。
乱世への態度・思想儒家的態度(現実関与):どれほど世が乱れていても人間社会を見捨てず、政治と道徳によって世を救おうと奔走する。道家・老荘的態度(超越・隠遁):乱世の流れは誰にも変えられないと達観し、政治から離れて自らの身の安全と心の平穏を守る。

【第3場面:後半対訳】孔子の嘆息と信念「夫子憮然として〜丘与に易へざるなり」

そう言い放った桀溺は、まいた種に土をかける農作業を続けて手を休めようともしませんでした(「耰して輟めず」)。戻ってきた子路から一部始終を聞いた孔子が、自らの揺るぎない使命感を語るクライマックスの第3場面です。

「夫子憮然として」の意味と後半の縦書き訓読カード2枚

夕暮れの平原で鳥や獣を見つめながら人間社会と共に生きる決意を子路に語る孔子の東洋水彩イラスト
第3場面のト書き(白文・書き下し文・現代語訳)

【白文】:耰而不輟。子路行以告。夫子憮然曰、
【書き下し文】:耰(いう)して輟(や)めず。子路行きて以て告ぐ。夫子憮然(ぶぜん)として曰はく、
【現代語訳】:(桀溺は)まいた種に土をかけて作業の手を休めることはなかった。子路は(孔子のところへ)戻っていってその会話の内容を報告した。先生(孔子)はがっかりと嘆息して言うことには、

ここで高校の国語教員として毎年必ず強調するのが、「憮然(ぶぜん)」の意味のひっかけ問題です!現代のニュースや会話では「腹を立ててムッとする様子」と誤用されることが多いのですが、この『論語』長沮・桀溺が本来の出典であり、正しい意味は「失望してぼんやりする様子・がっかりして嘆息する様子」です。孔子は隠者に悪口を言われて怒ったのではなく、「優れた知性を持つ彼らが人間社会を見捨ててしまい、自分の志を理解してもらえないこと」に深い寂しさと嘆きを覚えたのです。

鳥
獣
ハ
不
レ
可
二
カラ
与
ニ
同
一レ
ジクス
群
。
レヲ
吾
非
二
ズシテ
斯
ノ
人
之
徒
ト
与
一
ニス
ルニ
而
誰
ト
与
。
ニセン
📌 第3場面⑥:人間社会への愛「鳥獣は与に群れを同じくすべからず。吾斯の人の徒と与にするに非ずして誰と与にせん」
【読む順番】
① 鳥 ➔ ② 獣(ハ) ➔ ③ 与(ニ) ➔ ④ 群(レヲ) ➔ ⑤ 同(ジクス) ➔ ⑥ 可(カラ) ➔ ⑦ 不 ➔ ⑧ 吾 ➔ ⑨ 斯(ノ) ➔ ⑩ 人 ➔ ⑪ 之 ➔ ⑫ 徒(ト) ➔ ⑬ 与(ニスルニ) ➔ ⑭ 非(ズシテ) ➔ ⑮ 誰(ト) ➔ ⑯ 与(ニセン)
【書き下し文】
鳥獣は与に群れを同じくすべからず。吾斯の人の徒と与にするに非ずして誰と与にせん。
【現代語訳】
山林の鳥や獣とは、一緒に群れを作って暮らすことはできない。私はこの世の中に生きる人間の仲間たちと共に生きるのでなければ、いったい誰と共に生きようか(いや、人間と共に生きるほかないのだ)。
💡 たく先生の解説:①「不可[二]〜[一]」は不可能(〜することはできない)。②「非[二]A[一]而誰〜」は強い反語構文で、「斯の人の徒(この世の人間の仲間)」と共に生きるのでなければ誰と共に生きようか、という孔子の人間愛(仁)の宣言です!
天
下
有
レ
ラバ
道
、
丘
不
二
ル
与
ニ
易
一
ヘ
也
。
📌 第3場面⑦:結びの決意「天下道有らば、丘与に易へざるなり」
【読む順番】
① 天 ➔ ② 下 ➔ ③ 道 ➔ ④ 有(ラバ) ➔ ⑤ 丘 ➔ ⑥ 与(ニ) ➔ ⑦ 易(ヘ) ➔ ⑧ 不(ル) ➔ ⑨ 也
【書き下し文】
天下道有らば、丘与に易へざるなり。
【現代語訳】
もし天下に正しい道が行われているのならば、この丘(私)とて、わざわざ人々とともに世の中を変革しようとしたりはしないのだ(道が失われて人々が苦しんでいるからこそ、私は変えようと旅をしているのだ)。
💡 たく先生の解説:「有[ラバ][レ]道[、]」は仮定条件(もし道があるならば)。「丘(きゅう)」は孔子の一人称(自分の名)。言外に「今、天下に道が無く民が苦しんでいるからこそ、不可能に見えても私は変革のために動くのだ!」という強烈な使命感が込められています。

定期テストで差がつく『長沮・桀溺』の重要単語・読み・6大句形総整理

『長沮・桀溺』は難読漢字と重要句形が非常に多いため、テスト直前に必ずチェックすべき語句・句形を一覧表にまとめました。

机の上で論語長沮桀溺の白文プリントとスマホの暗記カードアプリを使って学習する高校生の水彩イラスト
重要語句・句形書き下しの読み意味・テスト採点の急所
耦して耕すぐうしてたがやす二人並んで畑を耕すこと。
子路をして津を問はしむしろをしてしんをとはしむ使役「使A B」。津(しん)=川の渡し場(故事「問津」)。
夫の輿を執る者かのよをとるものあの馬車の手綱を握っている人(=孔子)。
滔滔たる者たうたうたるもの大水が勢いよく流れるように、世の中が乱れゆくさま。
且つ而(且而)かつなんぢ「而」は置き字ではなく二人称「なんぢ(お前=子路)」!
其のAよりは豈にBに若かんやそのAよりはあにBにしかんや【選択反語】AするよりはBするほうがずっとよい。
耰して輟めずいうしてやめず耰す=まいた種に土をかける。輟めず=手を休めない。
夫子憮然としてふうしぶぜんとして憮然=がっかりして嘆息する様子・失望してぼんやりする様子(※「怒る」は×!)。

認知心理学の記憶研究(OpenStax『Psychology 2e』8.1 How Memory Functions)では、文字面だけを機械的に覚える視覚的符号化よりも、「なぜその人物がそう言ったのか」というストーリー・感情と結びつける意味的符号化(Semantic Encoding)のほうが圧倒的に記憶に残ることが示されています。『長沮・桀溺』も、4人のキャラクターの立場を意識しながら声に出して読むと一発で定着します!

💡 たく先生の学習アドバイス:定期テスト直前は「出題ポイント逆算暗記」で得点最大化!

『長沮・桀溺』のような長文単元をテスト直前に仕上げるときは、本文を最初から漫然と読み返すのではなく、①発話者特定、②指示語(之・是)、③句形書き下し、④理由記述の「テストで問われる急所」だけをピンポイントで想起テストするのが最短ルートです。

テスト3日前からでも一気に点数を引き上げる具体的な暗記スケジュールは、PathMemoria公式ブログの「【2026年】高校生・中学生の「定期テスト暗記法」完全攻略!直前でも間に合う点数UP術」で詳しく解説しています。ぜひテスト前にチェックしてみてください!

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【実戦演習】『長沮・桀溺』の定期テスト頻出記述問題&よくある質問(FAQ)

『長沮・桀溺』の定期テストでほぼ100%出題されるクライマックスの記述問題2選と、よくある質問(FAQ)です。タップして模範解答と採点基準を確認しましょう。

予想問題①【「鳥獣は与に群れを同じくすべからず」の意図】:孔子が「鳥獣は与に群れを同じくすべからず。吾斯の人の徒と与にするに非ずして誰と与にせん」と述べたのはなぜか。隠者たちの生き方に対する孔子の考えがわかるように70字程度で説明せよ。

【模範解答】:
人間である以上、俗世を捨てて山林の鳥獣と暮らすような隠遁生活はできず、どれほど乱れた世であっても同じ人間社会の仲間と共に生きるほかないと考えているから。(77字)

【解説・採点基準】:
①「鳥獣=山林に隠棲する長沮・桀溺のような脱社会的生き方の比喩(40%)」、②「斯の人の徒=現実社会の苦しむ人々・人間仲間と共に生きるべきだという決意(60%)」の2点が入っていれば満点です!

予想問題②【結びの一文「天下道有らば、丘与に易へざるなり」の真意】:末尾の「天下道有らば、丘与に易へざるなり」という言葉の裏には、孔子のどのような思い(使命感)が込められているか。60〜80字で説明せよ。

【模範解答】:
もし天下に正しい道が行われ平和であるなら私も改革などしないが、現実に道が失われ民衆が苦しんでいるからこそ、自分が世を変革しなければならないという使命感。(77字)

【解説・採点基準】:
反実仮想(もし道があるなら変えない ➔ 裏返せば「今、道が無いからこそ変えようとしているのだ」)の論理構造を明確に言語化できているかが満点のカギです!

『長沮・桀溺』の学習でよくある質問(FAQ)

Q1:「子路行以告(子路行きて以て告ぐ)」は、なぜ孔子が直接長沮・桀溺と話さなかったのですか?
A:孔子が馬車を降りて礼を尽くそうとする前に、桀溺が農作業を続けて取り合わなかったため、また隠者への配慮もあったと解釈されています。
そのため最後の孔子の言葉「鳥獣は〜」は、報告に戻ってきた弟子の子路(桀溺の言葉に少し動揺しかけていた子路)を諭すとともに、自分自身の信念を再確認するように語られた言葉です。
Q2:「長沮(ちょうそ)」「桀溺(けつでき)」というのは本名ですか?
A:本名ではなく、世を捨てて素性を隠した隠者に対する通称(あだ名)と考えられています。
「沮」も「溺」も水や湿地・泥水に浸かることに関係する字であり、川の近くの湿地帯で並んで農耕していた二人の姿にちなんで記録された呼び名とされています。
Q3:『微子篇』には他にも隠者の話が出てきますか?
A:はい!『微子篇』には『長沮・桀溺』のすぐ前後に、「楚狂接輿(そきょうせつよ)」や「丈人(荷篠丈人)」など、孔子一行と隠者たちの出会いを描いた物語が連続して収められています。
大学入試では『長沮・桀溺』の類題として同じ『微子篇』の隠者章段が出題されることも多いため、「孔子(現実社会で道を求める)vs 隠者(乱世を避けて隠棲する)」の構図を覚えておくと初見問題でも圧倒的に有利になります!

まとめ:『長沮・桀溺』の重要25問をスマホ単語帳で一気に仕上げよう!

この記事では、『論語』微子篇の最頻出長文『長沮・桀溺』の全文書き下し文・現代語訳・発話者特定・「人を辟くるの士」と「世を辟くるの士」の対比・重要句形を徹底解説しました。

みちか
みちか

たく先生、ありがとうございます!誰のセリフか迷っていた「曰はく」の順番や、難しかった選択反語「其の〜よりは、豈に〜に若かんや」、それに「憮然」の本当の意味まで完璧に理解できました!

たく先生
たく先生

素晴らしい仕上がりですね、みちかさん!最後に下の無料カード暗記デッキを使って、『長沮・桀溺』の難読漢字(耦して・滔滔・耰して・輟めず・憮然)や重要句形25問がスラスラ答えられるかテストしてみましょう。本番での大活躍を応援しています!

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この記事で解説した『長沮・桀溺』の難読漢字の読み・発話者特定・指示語・選択反語句形・故事成語「問津」・「憮然」の意味・思想対比を1つのデッキに凝縮した「【論語 長沮・桀溺】全文書き下し・句形・テスト対策25選」を、自作AI暗記アプリ「PathMemoria」で無料公開しています!

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たく先生
たく先生
現役高校教師 / 国語科
指導歴20年以上。西日本の私立高校で、古典と「最短ルートで合格する勉強法」を教えています。 教師の枠を超え、FP2級・簿記3級も取得。「賢く学び、賢く生きる」ための知識を、本音で発信します。
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