漢文
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漢文の受身形を完全攻略!助字・為A所Bの見分け方と書き下し文

漢文の受身形を学ぶ高校生とたく先生の指導風景
たく先生
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こんにちは。ミチプラス運営者のたく先生です。

高校国語の漢文の授業や定期考査、共通テスト、国公立・私立大学入試で「使役形」と並んで最頻出の重要句法が「受身形(うけみけい)」です。漢文の受身には「見・被・為・所」といった受身の助字から、入試頻出の特殊構文「為A所B」、置き字「於・于・乎」が動作主を導く構文まで多彩なパターンが存在します。

実は、漢文の受身形は丸暗記しようとすると助動詞「る・らる」の接続や「為A所B」の書き下し文で混乱しがちですが、「誰から動作を受けるのか」というベクトルの向きと目印となる助字さえ整理すれば、返り点の位置や送り仮名まで驚くほどシンプルにマスターできますよ。

そこで今回は、現役高校教員の視点から、漢文の受身形の全パターン、4大助字の使い分け、特殊構文「為A所B」の完全攻略法、使役との見分け方を教科書準拠の美しい「縦書き訓読図解カード」とともに徹底解説します!

みちか
みちか

たく先生!受身の助字って「見・被・為・所」と4つもあるし、テストでよく出る「為A所B」の書き下し文がいつもあやふやになっちゃいます!

たく先生
たく先生

みちかさん、大丈夫ですよ!「為A所B」は「AのBする所と為る」という黄金のリズムさえ掴めば絶対に間違えなくなります。縦書き図解カードで受身の全パターンをスッキリ整理しましょう!

記事のポイント
  • 受身形の基本構造と古文助動詞「る・らる」の接続ルール
  • 4大助字「見・被・為・所」の使い分けと送り仮名の原則
  • 入試最頻出構文「為A所B(AのBする所と為る)」の書き下し公式
  • 意念の受身「封ぜらる・用ひらる」と使役との決定的な見分け方

漢文の受身形の基本構造と4つの助字の使い分け

まずは、漢文の受身形の土台となる基本構文と、代表的な4つの受身助字(見・被・為・所)の使い分けについて詳しく学んでいきましょう。受身は「主語が他者から動作を受ける(される)」という関係性を正確に捉えることが攻略の第一歩です。

受身形の基本構造と助動詞る・らるの接続

『史記』屈原の故事に見る漢文の受身形の基本構造
図1: 『史記』屈原の故事「信にして疑はる」に見る漢文の受身形の基本構造

漢文の受身形とは、「主語が、他の人や事物から動作や影響を受ける(〜される)」ことを表す文法です。日本語の古典文法における助動詞「る」「らる」を動詞の未然形に接続させて訓読します。

漢文では、動詞の上に受身を表す助字(見・被・為・所)を置くか、動詞の下に動作主を導く介詞(於・于・乎)を配置することで受身の意味を明確に表します。

受身形の基本構造と助動詞「る・らる」の接続・送り仮名公式

【漢文の語順】:(主語) 助字(見・被・為・所) + 動詞

💡【超重要】直前の動詞の未然形の「音」で助動詞と送り仮名が決まる!
・直前がア段音(四段・ナ変・ラ変活用) ➔ 助動詞「る」(1文字読みのため送り仮名は不要・空セル!例:疑は-る、謗ら-る、逐は-る)
・直前がイ・エ・オ段音(一段・二段・サ変・カ変) ➔ 助動詞「らる」(2文字読みのため二文字目の「ル」を送る!例:見-らる、辱め-らる、戮せ-らる、せ-らる)

【書き下し文】:(動詞未然形)+ る / らる(助動詞はひらがなで表記)
【現代語訳】:〜される

助字 訓読(書き下し文) 受身のニュアンス・特徴 教科書頻出の代表例文
見〜(ら)る最も標準的・一般的な受身助字(ア段音なら「る」で送り仮名なし)信而見疑(史記)
被〜(ら)る被害・迷惑・損害を被るニュアンスを伴う受身忠而被謗(史記)
為〜(ら)る単独で受身を作るほか、「為A所B」の特殊構文を形成(サ変なら「戮せらる」)厚者為戮(韓非子)
所〜(ら)る動詞の上で受身を作るほか、「為A所B」で連体形を受ける虜とする所の如し(史記)

見の用法と最も頻出する受身表現

受身の助字の中で最も頻出するのが「見」です。「見る」という本来の動詞ではなく、動詞の上に置かれて「〜(ら)る」と受身の助動詞として訓読されます。

『史記』屈原賈生列伝に見える有名な一節「信而見疑(信にして疑はる)」で縦書き訓読の構造を確認しましょう!動詞「疑」の未然形「疑は(ア段音)」からレ点で「見」へと戻り、「る」と読みます。「る」自体が一文字の読みのため、「見」の送り仮名は不要(空セル)となります。

信 ニ
シテ
而
見
レ
疑 ハ
。
【読む順番】
① 信(ニシテ) ➔ ② 而 ➔ ③ 疑(ハ) ➔ ④ 見(レ点・る)
【書き下し文】
信にして疑はる。
【現代語訳】
誠実であるのに疑われる(『史記』屈原賈生列伝より)。
💡 解説:受身の代表的な助字「見」を用いた基本例文です。「見」は直下の動詞「疑」からレ点で戻り、受身の助動詞「る」として訓読します。直前の動詞未然形がア段音(疑は)のため助動詞は「る」となり、1文字読みのため「見」の送り仮名は不要(空セル)となります(書き下し文では「る」をひらがな表記)。

被の用法と被害・損害を表す受身

「被」は、「被害を被る」「損害を受ける」という原義を持ち、好ましくない事態に巻き込まれて被害を受けるニュアンスを強く帯びた受身助字です。

同じく屈原の故事「忠而被謗(忠にして謗らる)」では、国と君主のために忠誠を尽くしているにもかかわらず、奸臣たちから中傷・誹謗された無念の被害感情が「被」という文字によって鮮烈に表現されています。動詞「謗」の未然形「謗ら(ア段音)」からレ点で戻り、「謗らる」と訓読されます(「被」の送り仮名は不要)。

忠 ニ
シテ
而
被
レ
謗 ラ
。
【読む順番】
① 忠(ニシテ) ➔ ② 而 ➔ ③ 謗(ラ) ➔ ④ 被(レ点・る)
【書き下し文】
忠にして謗らる。
【現代語訳】
忠誠を尽くしているのにそしられる(『史記』屈原賈生列伝より)。
💡 解説:「被」は「被害・不利益を被る」という原義を持つ受身助字です。直前の動詞未然形がア段音「謗ら」のため助動詞は「る」となり、「被」の送り仮名は不要(空セル)です。「謗ら」からレ点で戻って「謗らる」と訓読します。

為と所が単独で受身を作るパターン

「為」や「所」は、後述する複合構文「為A所B」で有名ですが、動詞の直前に単独で置かれて「〜(ら)る」と受身を作る場合もあります。

『韓非子』説難に見える「厚者為戮(厚き者は戮せらる)」では、サ変動詞「戮(りく-す)」の上に「為」が置かれ、「重罪を犯した者は処罰される」という受身文を作っています。未然形「戮せ(エ段音)」からレ点で戻るため、助動詞は「らる」となり、「為」には二文字目の送り仮名「ル」を付与(為ル)します。

厚 キ
者 ハ
為 ル
レ
戮 セ
。
【読む順番】
① 厚(キ) ➔ ② 者(ハ) ➔ ③ 戮(セ) ➔ ④ 為(ル・レ点)
【書き下し文】
厚き者は戮せらる。
【現代語訳】
罪の重い者は処刑される(『韓非子』説難より)。
💡 解説:「為」が助字として単独で動詞の上に置かれる受身の用法です。動詞「戮(りく-す)」はサ変動詞であり、未然形は「戮せ(エ段音)」となります。直前がエ段音のため助動詞は「らる」となり、「為」には二文字目の送り仮名「ル」を付与します(為ル)。レ点で「戮せ」から戻って「戮せらる」と訓読します。

置き字の於・于・乎が動作主を示す受身

漢文では、受身の助字(見・被など)を使わずに、動詞の下に介詞(置き字)である「於」「于」「乎」を配置して「〜に…(ら)る」と受身文を作るパターンがあります。

この場合、「於・于・乎」は送り仮名「ニ」を伴って動作主(誰によって行われるか)を導く役割を果たします。韓愈の『雑説』に見える名文「辱於奴隷人之手(奴隷人の手に辱めらる)」で確認してみましょう!

辱 メ
二
ラル
於
奴
隷
人 ノ
之
手 ニ
一
。
【読む順番】
① 奴 ➔ ② 隷 ➔ ③ 人(ノ) ➔ ④ 之 ➔ ⑤ 手(ニ・一点) ➔ ⑥ 辱(メラル・二点)
【書き下し文】
奴隷人の手に辱めらる。
【現代語訳】
身分の低い召使いの手によって辱めを受ける(韓愈『雑説』より)。
💡 解説:介詞(置き字)「於」が動作主「奴隷人の手」を導く受身構文です。受身の助字がなくても、文脈と「於+名詞」の構造から動詞「辱」を受身「辱めらる」と訓読します。書き下し文の語順通り「手(ニ)」の一点から動詞「辱(メラル)」の二点へ戻ります。

為A所Bの特殊構文と使役受身の見分け方対策

ここからは、高校漢文・大学入試の受身分野で最も出題頻度の高い特殊構文「為A所B」の完全攻略法と、使役と受身を瞬時に見分ける判別法をマスターしていきましょう!

入試最頻出の為A所Bの書き下し文と公式

入試頻出の漢文受身特殊構文「為A所B」の歴史的背景
図2: 『十八史略』春秋戦国に見る「為楚相所辱(楚の相の辱むる所と為る)」の構文図解

大学入試や定期考査の漢文で圧倒的に差がつくのが、「為 A 所 B」という特殊な受身構文です。

この構文は、「A(動作主)の B(動詞連体形)する 所と 為る」と訓読し、「AにBされる」という意味を表します。書き下し文の記述問題で満点を取るための鉄則を整理しましょう!

為A所Bの完全訓読公式と書き下しルール

【漢文の語順】:為 A 所 B
・為:文末で動詞「と為る」として訓読 ➔ 送り仮名は「ル」(書き下し文は「為る」と漢字表記!)
・A:動作を行う人(動作主) ➔ 送り仮名に助詞「ノ」を補う
・所:形式名詞「ところ」 ➔ 送り仮名は「ト」(返り点は「一レ点」)
・B:動詞 ➔ 名詞「所」に接続するため「連体形」にする

【書き下し文】:Aの Bする 所と為る。
【現代語訳】:Aに Bされる。

為 ル
二
楚 ノ
相 ノ
所 ト
一レ
辱 ム
。
ル
【読む順番】
① 楚(ノ) ➔ ② 相(ノ) ➔ ③ 辱(ムル) ➔ ④ 所(ト・一レ点) ➔ ⑤ 為(ル・二点)
【書き下し文】
楚の相の辱むる所と為る。
【現代語訳】
楚の国の宰相に辱められた(『十八史略』春秋戦国より)。
💡 解説:入試・定期テスト最頻出の特殊構文「為 A 所 B(AのBする所と為る)」です。「所」に「一レ点」が付き、直下の動詞「辱」からレ点で「所」へ戻って「辱むる所と」と読み、さらに「為(二点)」へと戻って「為る」と訓読します。「為る」は漢字のまま書き下します。

見…於など助字と置き字が合体した受身

受身をより強調するために、受身助字(見・被)と介詞(於・于)を同時に併用する「見(被)+ 動詞 + 於(于)+ 動作主」という複合受身パターンも頻出します。

『史記』管晏列伝に見える「三見逐於君(三たび君に逐はる)」では、「見」で受身の予告をしつつ、「於」によって動作主である「君主」を明確に示しています。「三」には送り仮名「タビ」を付け、返り点として「見」にレ点、「逐」に二点が付き、動作主「君(ニ)」の一点から「逐(ハ)」へ二点で戻り、さらにレ点で「見」へ戻って「三たび君に逐はる」と訓読します。

三 タ
ビ
見
レ
逐 ハ
二
於
君 ニ
一
。
【読む順番】
① 三(タビ) ➔ ② 君(ニ・一点) ➔ ③ 逐(ハ・二点) ➔ ④ 見(レ点・る)
【書き下し文】
三たび君に逐はる。
【現代語訳】
三度も君主から追放された(『史記』管晏列伝より)。
💡 解説:受身助字「見」と介詞「於」が合体した複合構文です。「三」は「み-たび」と訓読するため送り仮名「タビ」を付与します。動作主「君(ニ)」の一点から動詞「逐(ハ)」へ二点で戻り、さらにレ点で「見」へ戻って「三たび君に逐はる」と訓読します。複合記号「二レ点」は正書法として存在しないため、上の「見」にレ点、下の「逐」に二点を打つのが漢文の絶対ルールです!

意念の受身と文脈で判断する語彙的受身

漢文の入試や定期テストで最も盲点となりやすいのが、受身の助字(見・被・為・所)も介詞(於・于・乎)も一切使われていないのに、文脈上受身の意味として解釈しなければならない「意念の受身(無標識の受身)」および「受身の意味を内包する動詞(語彙的受身)」です。

特に「封(ほう-ず)」「用(もちひ-る)」「任(にん-ず)」「戮(りく-す)」「囚(とら-ふ)」などの動詞は、「君主や権力者が臣下に領地を与える・登用する」「罪人を処罰・捕縛する」という行為の性質上、主語が臣下や罪人である場合は、受身助字がなくても自動的に「〜される(封ぜらる・用ひらる・戮せらる)」と訓読・現代語訳されます!

入試頻出!語彙的受身の重要動詞と識別ポイント

以下の動詞は、主語が「行為を受ける側」であるとき、受身助字なしで受身として機能します。

・「封」(ほうぜらる):君主から領地を与えられる(〜に封ぜらる / 封ぜられて〜と為る)
・「用」(もちひらる):君主に登用される・採用される(例:管仲既用 ➔ 管仲既に用ひらる)
・「任」(にんぜらる):官職に任命される(例:任為相 ➔ 任ぜられて相と為る)
・「戮」(りくせらる):罪人として処刑される・殺される(例:厚者為戮 ➔ 厚き者は戮せらる)
・「囚」(とらはる):捕虜として捕らえられる(例:囚於獄 ➔ 獄に囚はる)

🔍【白文問題の見極め法】:
白文で出題された際は、「主語が行為を行う側(能動:君主など)か、受ける側(受身:臣下・罪人など)か」を人物関係から素早く見極めましょう!

それでは、入試・教科書で最も出題される「封」の2大パターン(① 領地名に封ぜられる「〜に封ぜらる」、② 身分に就く「封ぜられて〜と為る」)と、「用(用ひらる)」の縦書き訓読カードで構造を確認してみましょう!

【パターン1:領地・国名が続く場合(〜に封ぜらる)】

封 ゼ
二
ラル
於
斉 ニ
一
。
【読む順番】
① 斉(ニ・一点) ➔ ② 封(ゼラル・二点)
【書き下し文】
斉に封ぜらる。
【現代語訳】
(功績によって)斉の国の領主に封ぜられた(『史記』斉太公世家・管晏列伝より)。
💡 解説:教科書・入試で最も出題される「地名・国名に封ぜられる(〜に封ぜらる)」の基本構文です。介詞「於」が領地名(斉)を導き、主語(太公望や管仲など)が君主から領地を与えられるため、受身の助字がなくても自動的に受身「封ぜらる(ほうぜらる)」と訓読します。「斉(ニ)」の一点から動詞「封(ゼラル)」の二点へと戻ります。

【パターン2:爵位・身分が続く場合(封ぜられて〜と為る)】

沛
公
封 ゼ
ラレテ
為 ル
二
漢
王 ト
一
。
【読む順番】
① 沛公 ➔ ② 封(ゼラレテ) ➔ ③ 漢王(ト・一点) ➔ ④ 為(ル・二点)
【書き下し文】
沛公封ぜられて漢王と為る。
【現代語訳】
沛公(劉邦)は領地を与えられて漢王に封ぜられた(『史記』高祖本紀より)。
💡 解説:こちらは「領地を与えられて〜(王・侯など)の身分になる」という発展パターンです。主語が臣下(沛公)であるため受身「封ぜられて」となり、「漢王」は2文字の熟語であるため、「為」に二点、「王」に一点を配置し、「漢王と為る」と訓読します。

【用(もちひらる)の受身】

管
仲
既 ニ
用 ヒ
。
ラル
【読む順番】
① 管仲 ➔ ② 既(ニ) ➔ ③ 用(ヒラル)
【書き下し文】
管仲既に用ひらる。
【現代語訳】
管仲は(斉の君主に)すでに登用された(『史記』管晏列伝より)。
💡 解説:「用(もちひ-る)」は君主が人材を採用・重用する動詞です。主語が臣下(管仲)であるため、受身助字がなくても「登用される」という受身「用ひらる」として訓読します。白文問題でも「誰が行為の主体で、誰が受け手か」を文脈から見抜く典型的な意念の受身です。

使役と受身の見分け方とベクトル比較

使役(外向き動作)と受身(内向き動作)の文法ベクトルの違い
図3: 使役(外向き動作・させる)と受身(内向き動作・される)の文法ベクトルの対比

漢文の句形学習で最も混同しやすいのが「使役形」と「受身形」です。両者の本質的な違いは、「動作の矢印(ベクトル)がどちらに向いているか」という一点に尽きます。

句形 目印となる漢字 送り仮名・結び 文法ベクトルの根本的な違い
使役形使・令・教・遣〜をして…(せ)しむ主語から他者へ動作を「させる(外向き)」
受身形見・被・為・所〜に…(ら)る他者から主語へ動作を「される(内向き)」
【使役形:天帝使我長百獣】
天
帝
使 ム
三
我 ヲ
シテ
長 タ
二
ラ
百
獣 ニ
一
。
天帝我をして百獣に長たらしむ。
天帝は私を百獣のかしらとさせた(外向き:他者にさせる)。
【受身形:信而見疑】
信 ニ
シテ
而
見
レ
疑 ハ
。
信にして疑はる。
誠実であるのに他者から疑われる(内向き:他者からされる)。
🔍 識別の決定打:使役は主語から他者へ向かって動作を命令する「外向きのベクトル(〜をして…しむ)」であるのに対し、受身は他者から主語へ向かって動作が及ぶ「内向きのベクトル(〜に…らる)」です!助字(使・令・教 vs 見・被・為・所)で見分ければ絶対に迷いません!

受身形の定期テスト予想問題と模範解答

今回学んだ受身形の知識を定着させるため、定期考査や共通テストで頻出する実戦問題に挑戦してみましょう!

【実戦予想問題】漢文受身形の定期テスト頻出問題に挑戦せよ

第1問(見・被の受身書き下し)
信 ニ
シテ
而
見
レ
疑 ハ
忠 ニ
シテ
而
被
レ
謗 ラ
。
問:上記の書き下し文と現代語訳を答えよ。
第2問(為A所Bの特殊構文)
為 ル
二
楚 ノ
相 ノ
所 ト
一レ
辱 ム
。
ル
問:「為楚相所辱」の書き下し文と現代語訳を答えよ。
第3問(記述問題・為A所Bの訓読法則)
問:「為A所B」という受身構文において、漢字「為」と「所」は書き下し文でそれぞれどのように訓読されるか、60字以内で説明せよ。
【模範解答と詳しい解説を見る(タップで開閉)】
【第1問の解答】書き下し文:信にして疑はれ、忠にして謗らる。
現代語訳:誠実であるのに疑われ、忠誠を尽くしているのにそしられる。
『史記』屈原賈生列伝に見える対句表現です。動詞未然形がア段音(疑は・謗ら)のため助動詞「る」となり、1文字読みのため助字「見」「被」に送り仮名は不要(空セル)となります。「信にして」の後は連用形「疑はれ」と中止法で続け、末尾は終止形「謗らる」とします。
【第2問の解答】書き下し文:楚の相の辱むる所と為る。
現代語訳:楚の宰相に辱められた。
『十八史略』春秋戦国に見える重要文です。動作主「楚の相」に助詞「の」を補い、動詞「辱」を連体形「辱むる」として「所(一レ点)と」に接続させ、最後に「為(二点)る」へと戻ります。「と為る」の「為る」は漢字のまま書き下します。
【第3問の解答(記述問題)】
模範解答:「所」は直前の動詞を連体形にして「〜する所と」と訓読し、「為」は文末で「〜と為る」と動詞として訓読される。(53文字)
「所」が名詞「所(ところ)」として直前の動詞を連体形に受ける点と、「為」が「と為る」として文末で動詞として機能する点を明記するのが採点基準のポイントです。

漢文の受身形を完全マスターして満点を

漢文の受身形をマスターして定期テストで満点を取った高校生とたく先生
図4: 漢文の受身形をマスターして定期テスト・共通テストで満点を勝ち取ろう!

今回は、漢文の最重要句法である「漢文の受身形」について、4大助字(見・被・為・所)の使い分けから入試頻出の「為A所B」、介詞による受身、語彙的受身「封ぜらる・用ひらる」、使役との見分け方まで徹底解説しました。

みちか
みちか

たく先生、ありがとうございます!「直前がア段音なら助動詞るで送り仮名不要、イエオ段音なら助動詞らるでルを送る」という原則や、入試頻出の「〜に封ぜらる・用ひらる」のような意念の受身まで縦書きカードで完璧に理解できました!

たく先生
たく先生

素晴らしいですね、みちかさん!「受身(される)=内向きの矢印」「使役(させる)=外向きの矢印」というベクトルの違いさえ意識すれば、入試やテストの読解問題でも自信を持って満点を狙えますよ!

たく先生からのアドバイス

漢文の重要句形(受身・使役・否定・反語・疑問)は、理屈を理解した後に「忘却曲線に沿った最適なタイミングで復習する分散学習」を行うことで確実に試験本番で即座に見分けられるようになります。私は全国の高校生が漢文や古文の暗記で苦労するのを防ぐために、最新の記憶定着アルゴリズム「FSRS v6」を搭載した完全無料のAI暗記アプリ「PathMemoria(パスメモリア)」を開発しました。

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たく先生
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現役高校教師 / 国語科
指導歴20年以上。西日本の私立高校で、古典と「最短ルートで合格する勉強法」を教えています。 教師の枠を超え、FP2級・簿記3級も取得。「賢く学び、賢く生きる」ための知識を、本音で発信します。
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