【史記】テスト頻出の有名章段まとめ!項羽と劉邦の書き下し文と現代語訳

こんにちは。ミチプラス運営者のたく先生です。
高校の『言語文化』や『古典探究』の定期テスト、さらに大学入学共通テストや私大・国公立二次試験の漢文分野において、全古典作品の中でダントツNo.1の出題頻度を誇るのが、前漢の歴史家・司馬遷(しばせん)が著した『史記(しき)』です。
項羽(こうう)と劉邦(りゅうほう)の天下分け目の戦いを描いた『鴻門之会』『四面楚歌』『項王自刎』をはじめ、名将や宰相たちの生き様を描く『背水の陣』『完璧(和氏の璧)』『刎頸の交わり』『管鮑の交わり』『鶏鳴狗盗』『虎と思ひて石を射る(李広)』まで、高校3年間で必ず複数の章段を学ぶことになりますが、いざテスト前に復習しようとすると「『本紀』『世家』『列伝』の違いや紀伝体の文学史が曖昧…」「各章段の決め手となる白文・返り点・重要句形を一気に整理したい!」と悩む高校生が非常に多くいます。
そこでこの記事では、高校国語教員歴20年以上のたく先生が、『史記』の文学史(司馬遷・紀伝体・全130巻の構成)から、定期テスト・大学入試で最頻出の「9大名場面」のあらすじ・縦書き訓読カード・書き下し文・現代語訳・重要句形まで完全網羅してまとめました!各章段の全文対訳記事へのリンクと、単元横断の無料25問カード暗記デッキも完備していますので、定期考査や模試前の総まとめバイブルとしてぜひブックマークして活用してください!

たく先生、今度の期末テストと実力模試の範囲が『史記』なんです!項羽と劉邦の話だけでなく、列伝の故事成語や「紀伝体(本紀・世家・列伝)」の文学史知識まで出るそうで、全体をまとめて復習したいです!

みちかさん、最高のタイミングですね!『史記』はまず「①文学史(司馬遷と紀伝体5部門)」を押さえた上で、「②項羽と劉邦の楚漢戦争3部作(項羽本紀)」と「③英雄たちの名場面6選(列伝)」に分けて整理すると、驚くほどスッキリ頭に入ります。まずは全体早見表から一気に見ていきましょう!
【文学史の鉄則】司馬遷『史記』とは?紀伝体(本紀・世家・列伝)の仕組み
定期テストの問1(知識問題)でほぼ100%出題されるのが、著者・司馬遷(しばせん)と『史記』の構成形式である「紀伝体(きでんたい)」についての基礎知識です。原典(国立国会図書館デジタルコレクション『史記』等にも収録)の歴史的位置づけを最初に30秒で押さえておきましょう。
| テスト頻出項目 | 暗記必須のポイント・解説 |
|---|---|
| 著者と時代 | 司馬遷(しばせん)|前漢(ぜんかん)の武帝(ぶてい)の時代に太史令(歴史官)として執筆。 |
| 執筆の背景(李陵の禍) | 父・司馬談の遺志を継いで修史事業に着手したが、匈奴に降伏した友人・李陵(第4章の李広の孫!)を弁護したことで武帝の怒りを買い、宮刑(きゅうけい)という最大の屈辱を受けながらも、歴史書を完成させるために生き抜いて書き上げた。 |
| 扱われる時代・巻数 | 伝説上の五帝(黄帝)から前漢の武帝の時代までの通史。全130巻(中国正史「二十四史」の筆頭)。 |
| 歴史記述の形式 | 紀伝体(きでんたい):皇帝の年代記である「本紀(ほんぎ)」と、個人の伝記である「列伝(れつでん)」を中心軸として歴史を描く形式(※『春秋左氏伝』や『資治通鑑』のような年代順の「編年体(へんねんたい)」とひっかけ問題にされるので要注意!)。 |
| 『史記』の5部門 (全130巻の内訳) |
① 本紀(ほんぎ・12巻):帝王(天下の統治者・項羽や高祖劉邦など)の事績の年代記 ② 表(ひょう・10巻):各国の歴史事件を整理した年表 ③ 書(しょ・8巻):礼楽・暦・経済・河川などの制度・文化史 ④ 世家(せいか・30巻):有力な諸侯(孔子や陳勝を含む)の代々の記録 ⑤ 列伝(れつでん・70巻):各時代で活躍した優れた個人(韓信・藺相如・管仲・孟嘗君・李広など)の伝記 |
【一覧早見表】高校漢文・テスト最頻出の『史記』9大名場面まとめ
続いて、高校の教科書(『言語文化』『古典探究』)に採録されている『史記』のテスト最頻出9大名場面の出典巻名・登場人物・生まれた故事成語・決め手となる重要句形を一覧表で確認しましょう。
| 章段・名場面 | 『史記』の巻名 | 主な登場人物と故事成語 | テスト必出の決め手文&重要句形 |
|---|---|---|---|
| ① 鴻門之会 (こうもんのかい) |
項羽本紀 | 項羽・劉邦・范増・張良・項荘・樊噲 【故事】項荘の剣の舞・秋毫も犯す所無し・俎上の魚(刀俎) |
不者、若属皆且為所虜。/大行不顧細謹。 【句形】再読「且」、受身「為所〜」、部分否定 |
| ② 四面楚歌 (しめんそか) |
項羽本紀 | 項羽・虞美人(虞姫) 【故事】四面楚歌・捲土重来(杜牧)・抜山蓋世 |
漢皆已得楚乎。是何楚人之多也。 【句形】疑問「〜乎」、詠嘆「何〜也」、反語「奈若何」 |
| ③ 項王自刎 (こうおうじぶん) |
項羽本紀 | 項羽・烏江の亭長・呂馬童 【故事】捲土重来・面目無し |
天之亡我、我何渡為。/縦江東父兄憐而王我、我何面目見之。 【句形】反語「何〜為」、仮定「縦〜」 |
| ④ 背水の陣 (はいすいのじん) |
淮陰侯列伝 | 韓信・張耳 【故事】背水の陣・国士無双・韓信の股くぐり・多多益弁 |
信乃使万人先行、出、背水陳。/陥之死地而後生。 【句形】使役「使〜」、限定「顧〜耳」、反語「寧〜乎」 |
| ⑤ 完璧/和氏の璧 (かんぺき) |
廉頗藺相如列伝 | 藺相如・秦の昭王・趙の恵文王 【故事】完璧・怒髪天を衝く・布衣の交わり |
城不入、臣請完璧帰趙。/布衣之交尚不相欺。況大国乎。 【句形】願望「請〜」、抑揚「尚〜況…乎」、上レ点 |
| ⑥ 刎頸の交わり (ふんけいのまじわり) |
廉頗藺相如列伝 | 藺相如・廉頗 【故事】刎頸の交わり・肉袒負荊・両虎相闘 |
公之視廉将軍、孰与秦王。/以先国家之急而後私讎也。 【句形】比較「孰与」、反語「独〜哉」、理由「所以〜」 |
| ⑦ 管鮑の交わり (かんぽうのまじわり) |
管晏列伝 | 管仲・鮑叔 【故事】管鮑の交わり・生我者父母、知我者鮑子也 |
鮑叔不以我為愚、知時有利不利也。 【句形】認定否定「不以A為B」、受身「見〜於…」 |
| ⑧ 鶏鳴狗盗 (けいめいくとう) |
孟嘗君列伝 | 孟嘗君・秦の昭王・幸姫・食客 【故事】鶏鳴狗盗・戦国四君 |
妾願得君狐白裘。/関法鶏鳴出客。 【句形】使役「使〜」、願望「願〜」、否定「莫能対」 |
| ⑨ 虎と思ひて石を射る | 李将軍列伝 | 李広(飛将軍) 【故事】石に立つ矢(中石没鏃)・桃李もの言わざれども下おのずから蹊を成す |
以為虎而射之、中石没鏃。/桃李不言、下自成蹊。 【句形】不可能「不能〜」、「自(みづから/おのづから)」 |
【第1部:項羽本紀】項羽と劉邦の楚漢戦争3部作(鴻門之会・四面楚歌・項王自刎)

『史記』全130巻の中で最も文学的完成度が高く、高校の教科書で全員が必ず学ぶのが、秦滅亡後の天下をめぐって楚の覇王・項羽(こうう:武力とプライドの貴族的英雄)と漢の沛公・劉邦(りゅうほう:人心掌握と柔軟さの庶民派リーダー)が激突した『項羽本紀』の3部作です。
①『鴻門之会(こうもんのかい)』:范増の殺意と樊噲の乱入
先に秦の都・咸陽(かんよう)へ一番乗りを果たした劉邦(10万)に対し、激怒した項羽(40万)が鴻門の陣営で開いた緊迫の会見です。項羽の軍師・范増(はんぞう)は、今のうちに劉邦を暗殺しようと項荘(こうそう)に剣舞を舞わせて(項荘の剣の舞)機会を狙いますが、項羽の叔父・項伯(こうはく)が身を挺してかばい、さらに劉邦の参謀・張良(ちょうりょう)が呼んだ豪傑・樊噲(はんかい)が盾を持って宴席に乱入し、項羽を正面から睨みつけて弁論を振るったことで、劉邦はトイレへ行くふりをして奇跡的に脱出します(「大行は細謹を顧みず」「人方為刀俎、我為魚肉(俎上の魚)」)。

②『四面楚歌(しめんそか)』:垓下の包囲と『垓下の歌』
鴻門之会から4年後、形勢を逆転した漢軍(劉邦・韓信ら)が垓下(がいか)の城に項羽を幾重にも包囲します。兵糧も尽き果てた夜、四方の漢軍の陣営から故郷・楚の歌が聞こえてくるのを聞いた項羽は、「漢はすでに楚の地をすべて占領してしまったのか!」と愕然とし、愛する虞美人(ぐびじん)と名馬・騅(すい)を前にして悲痛な『垓下の歌』(力山を抜き気は世を蓋ふ、時利あらずして騅逝かず〜)を歌い、涙を流してわずか800騎で包囲網を突破します。

③『項王自刎(こうおうじぶん)』:烏江の亭長と覇王の最期
垓下を脱出した項羽は、従う部下がわずか28騎になっても漢の追討軍を蹴散らす圧倒的な武勇を見せます(快戦)。そして長江の渡し場である烏江(うこう)にたどり着いたとき、烏江の亭長(宿場の長)が船を浮かべて「江東は小さいとはいえ、土地は四方千里、人口は数十万あります。どうか急いで川を渡って再起してください!」と勧めます。しかし項羽は「天が私を滅ぼそうとしているのに、どうして一人だけ生き延びて渡ったりしようか。かつて江東の若者8,000人と川を渡って西へ進軍したのに、今や一人も帰還する者がいない。たとえ江東の父兄たちが私を憐れんで王にしてくれたとしても、私はどんな顔(何の面目)があって彼らに会えようか」と笑って拒絶し、愛馬の騅を亭長に与え、旧知の敵兵・呂馬童(りょばどう)に「お前に私の首の手柄をやろう」と言って自ら首を刎ねて(自刎して)31歳の生涯を閉じました。

【第2部:列伝の名場面】テストで100%狙われる英雄・名将の6大エピソード

続いて、『史記』全130巻のうち70巻を占める「列伝(れつでん)」から、高校の定期テストおよび大学入試で出題される6大名場面の核心を整理しましょう。
④『背水の陣(淮陰侯列伝)』:韓信の奇策と『孫子』の死地・亡地
劉邦のもとで大将軍となった韓信(かんしん)が、井陘の戦いで20万の趙軍を破った奇策です。①真夜中に別動隊2,000騎に「漢の赤幟(赤い旗)」を持たせて山陰に伏せさせ、②本隊1万人には兵法の原則に背いて川を背にした陣(背水の陣)を敷かせることで趙軍の油断を誘って全軍を城壁からおびき出し、③本隊が逃げ場のない「死地・亡地」で決死の戦いを繰り広げる隙に、別動隊が空になった趙の城壁を占領して赤幟2,000本を打ち立て、趙軍を心理的パニックに陥れて壊滅させました。

⑤『完璧・和氏の璧(廉頗藺相如列伝)』:怒髪冠を衝く外交戦
秦の昭王が「15の都市と交換に趙の宝玉『和氏の璧』をよこせ」と要求してきた際、趙の使者として乗り込んだ藺相如(りんしょうじょ)が、秦王に城を渡す意思がないことを見抜き、「璧に瑕(傷)がある」と言って璧を取り戻し、柱の前に立って「怒髪上りて冠を衝く(怒髪天を衝く)」気迫で秦王を圧倒。さらに「5日間の斎戒」を要求して時間を稼ぐ間に、従者に粗末な麻服(褐)を着せて間道から璧を趙へ無事持ち帰らせ(臣請完璧帰趙)、自らも堂々たる弁論(布衣の交わりすら尚ほ相欺かず)で秦王を感服させて生還した物語です。

⑥『刎頸の交わり(廉頗藺相如列伝)』:国家の急と肉袒負荊
「完璧」と「澠池の会」の功績によって藺相如が最高位(上卿)に抜擢されると、武功を誇る大将軍・廉頗(れんぱ)は「相如は口舌の労だけで私の上位に立った。出会ったら必ず辱めてやる」と公言します。相如は病気と称して朝廷を休み、道で廉頗を見かけると馬車を引き返して避け隠れました。不満を抱いた部下たちに理由を問われた相如は、「強大な秦が趙へ攻め込まないのは、私と廉将軍の二人が健在だからだ。今もし二匹の虎(両虎)が戦えば共倒れになる。私がこうして廉頗を避けるのは、国家の危機を最優先にして個人的な恨み(私讎)を後回しにしているからだ」と語ります。これを聞いて深く恥じた廉頗が、片肌を脱いでイバラの鞭を背負い(肉袒負荊)謝罪に訪れ、二人は首を斬られても悔いない「刎頸の交わり」を結びました。

⑦『管鮑の交わり(管晏列伝)』・⑧『鶏鳴狗盗(孟嘗君列伝)』・⑨『李広(李将軍列伝)』
さらに『史記』の列伝からは、斉の名宰相・管仲と親友・鮑叔の揺るぎない信頼を描いた『管鮑の交わり(我を生む者は父母、我を知る者は鮑子なり)』、斉の孟嘗君が3,000人の食客の中の2人の特技(狐白裘を盗み出す「狗盗」と、真夜中の函谷関を開門させる「鶏鳴」)で秦から脱出した『鶏鳴狗盗』、そして前漢の飛将軍・李広が草むらの石を虎だと信じて射貫いた『虎と思ひて石を射る(中石没鏃/桃李言はざれども下自ら蹊を成す)』の3作品が定期テストの定番として出題されます。



『史記』の定期テスト・大学入試で9割超えを狙う3つの攻略法(記憶科学×訓読法)

高校国語の学習指導要領(文部科学省「高等学校学習指導要領解説 国語編」)が求める漢文読解力と、認知心理学・記憶科学のエビデンスを組み合わせた『史記』単元の必勝3ステップを紹介します。
ステップ1:「対比される2人の人物像(項羽 vs 劉邦、廉頗 vs 藺相如)」を軸に読む
司馬遷の『史記』が2,000年以上にわたって読み継がれている最大の理由は、「対照的な2人のキャラクターの対比」によって人間の本質を鮮やかに浮かび上がらせている点にあります。定期テストの記述問題や選択肢問題も、この「人物対比」を軸に作られます。
- 項羽 vs 劉邦(項羽本紀):自らの圧倒的な武力とプライドを頼み、敗北を「天の我を亡ぼすなり」と天命のせいにする孤高の貴族・項羽 ⇔ 自分の弱さを認めて張良・樊噲・韓信ら部下の進言を柔軟に受け入れ、泥臭く生き残る組織のリーダー・劉邦
- 廉頗 vs 藺相如(廉頗藺相如列伝):「攻城野戦」の武功を誇り、一時は序列の上下にこだわったが、過ちに気づくや「肉袒負荊」で謝罪できる武人・廉頗 ⇔ 「口舌の労」でありながら秦王を一喝する胆力と、「国家の急」のために私怨を捨てる大局観を兼ね備えた賢臣・藺相如
ステップ2:「決め手の一文(パンチライン)」の句形から逆算して返り点を振る
『史記』の各章段には、必ず1〜2文の「クライマックスの名言(パンチライン)」が存在し、そこには使役・受身・反語・抑揚・比較・理由などの重要句形が含まれています。白文に返り点を振る問題では、感覚でレ点や一二点を振るのではなく、先に正確な「書き下し文」を思い浮かべ、その語順と100%一致するように逆算して訓点を振る習慣をつけましょう。

ステップ3:記憶科学の「チャンク化」と「想起練習(テスト効果)」で定着させる

認知心理学の研究(ジョージ・ミラーの「チャンク化」理論およびカーピックとローディガーの「テスト効果」実験)では、バラバラの知識を単体で暗記しようとするよりも、「『史記』の英雄ネットワーク」としてエピソード同士を関連づけてグループ化(チャンク化)し、さらにカード暗記で自力で答えを思い出す「想起練習(アクティブリコール)」を行うことで、長期記憶への定着率が劇的に高まることが実証されています。
たとえば「『完璧』で藺相如にやり込められた秦の昭王は、『鶏鳴狗盗』で孟嘗君を監禁して函谷関まで追いかけた同じ昭王だ!」「『背水の陣』で韓信の副将だった張耳は、若い頃に陳余と『刎頸の交わり』を結んでいた人物だ!」というように横のつながりを意識すると、すべての章段が一本の歴史絵巻として記憶に刻まれます。
【総合実戦演習】『史記』の定期テスト・模試横断比較問題
『史記』の複数章段が試験範囲になる定期考査や模試で頻出の「横断比較・記述問題」厳選2問です。問題文をタップすると模範解答と採点基準が開きます(※全9章段の書き下し文・句形・文学史の一問一答全25問は、記事末尾のPathMemoria無料カード暗記デッキで今すぐ演習できます!)。
総合問題①【『史記』の文学史と紀伝体の分類】:前漢の司馬遷が著した『史記』(全130巻)のような歴史記述形式を何というか。また、記事内で扱った①『四面楚歌(項羽)』と②『背水の陣(韓信)』『完璧(藺相如)』は、それぞれ『史記』の5部門(本紀・表・書・世家・列伝)のどれに分類されるか答えよ。
【模範解答】:
・歴史記述形式:紀伝体(きでんたい)
・①『四面楚歌(項羽)』:本紀(ほんぎ/項羽本紀)
・②『背水の陣(韓信)』『完璧(藺相如)』:列伝(れつでん/淮陰侯列伝・廉頗藺相如列伝)
【解説・採点基準】:
項羽は正式な皇帝には即位していませんが、秦滅亡後に実質的な天下の統治者(西楚の覇王)として君臨したため、司馬遷は特別に帝王の記録である「本紀(項羽本紀)」に立てました。この理由は難関大入試や定期テストの応用問題でもよく問われます!
総合問題②【項羽の最期に対する杜牧『烏江亭に題す』の批評】:『項王自刎』で烏江の亭長の勧めを断って自害した項羽に対し、晩唐の詩人・杜牧は『烏江亭に題す』で「勝敗は兵家も事期すべからず、羞を包み恥を忍ぶは是れ男児なり。江東の子弟才俊多し、捲土重来未だ知るべからず」と詠んだ。杜牧は項羽の選択をどのように批評しているか、60字程度で説明せよ。
【模範解答】:
一時の敗北の恥に耐えて生き延びてこそ真の男子であり、もし船で江東へ渡って優れた若者たちと共に勢力を盛り返せば、天下を奪回できたかもしれないと惜しんでいる。(79字)
【解説・採点基準】:
『項王自刎』のテストでは、この杜牧の七言絶句『題烏江亭』がセットで出題され、故事成語「捲土重来(けんどちょうらい=一度敗れた者が再び勢いを盛り返して巻き返すこと)」の意味とともに記述問題になるのが定番パターンです。
司馬遷『史記』に関するよくある質問(FAQ)
最後に、『史記』を学ぶ高校生からよく寄せられる質問にお答えします。
『史記』の各巻の最後には、必ず「太史公曰〜」で始まる司馬遷自身の論評・感想(論賛)が添えられており、第4章で紹介した『李将軍列伝』の「桃李言はざれども、下自ら蹊を成す」もこの「太史公曰」のパートに記された名言です。
・『史記』(前漢・司馬遷):太古の黄帝から前漢の武帝までの通史(紀伝体)。
・『漢書』(後漢・班固):前漢1代のみの歴史を記した断代史(紀伝体)。
・『十八史略』(元・曽先之):『史記』や『漢書』など18の正史から有名なエピソードを抜粋して初学者向けにわかりやすく編集したダイジェスト歴史書(編年体)。高校の入門単元では、同じ背水の陣や完璧の物語が『十八史略』版の少し簡潔な文章で採録されることもあります。
①若い頃に日雇い農夫仲間から笑われた際に言った「嗟乎、燕雀安知鴻鵠之志哉(ああ、燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや=スズメのような小人物に、どうして大鳥の大きな志がわかろうか)」、②反乱決起の際に兵士たちを鼓舞した「王侯将相寧有種乎(王侯将相寧んぞ種有らんや=王や大名・将軍や宰相に、どうして特別な血筋などあろうか、いや実力次第だ)」の2文は反語句形の代表例として必ず覚えておきましょう!
まとめ:『史記』9大名場面の重要25問をスマホ単語帳で一気に制覇しよう!
この記事では、高校漢文の定期テスト・大学入試で最頻出の司馬遷『史記』9大名場面と文学史(紀伝体)のすべてをまとめて解説しました。

たく先生、ありがとうございます!『史記』の「本紀・世家・列伝」の仕組みから、項羽と劉邦の3部作、そして韓信・藺相如・孟嘗君・李広の列伝まで、頭の中で一本の歴史ストーリーとして完全に繋がりました!

どういたしまして、みちかさん!最後に下の無料カード暗記デッキを使って、『史記』全9章段の重要25問がパッと答えられるか5分で総仕上げをしておきましょう。定期テストや模試で最高の結果が出せるよう心から応援していますよ!
この記事で取り上げた『史記』の文学史(司馬遷・紀伝体)と全9大名場面(鴻門之会・四面楚歌・項王自刎・背水の陣・完璧・刎頸の交わり・管鮑の交わり・鶏鳴狗盗・李広)の最重要書き下し文・現代語訳・句形・故事成語を1つのデッキに凝縮した「【史記】テスト頻出9大名場面・総合対策マスター25選」を、自作AI暗記アプリ「PathMemoria」で無料公開しています!
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『史記』以外の古典(『戦国策』『韓非子』『孟子』『淮南子』など)から出題される重要故事成語9選まとめや、高校漢文の重要11句法まとめもあわせてチェックして、漢文の得点力を完成させましょう!








