古典の道
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古文格助詞の覚え方と一覧!意味や識別をわかりやすく解説

古文格助詞の覚え方と一覧!意味や識別をわかりやすく解説
たく先生
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こんにちは。「たく先生」です。

古文の勉強をしていると、多くの人が格助詞の種類の多さや複雑な識別に頭を悩ませることになります。「現代語と同じ感覚で読んでもなんとかなるだろう」と思っていませんか?

実は、その油断こそが古文の点数が伸び悩む最大の原因かもしれません。現代語とは異なる意味や接続のルールがあるため、単に単語を覚えるだけでは太刀打ちできないのが格助詞の難しいところです。

しかし、裏を返せば、古文読解において格助詞を制することは、文の構造を正確に把握するための最短ルートでもあります。この記事では、皆さんが苦労しがちな格助詞の効率的な覚え方として有名な語呂合わせを紹介し、さらに学習に役立つ一覧表や、試験で頻出の紛らわしい用法の識別方法について徹底的に解説していきます。

記事のポイント
  • 主要な格助詞10種類の意味と現代語訳が一覧で確認できる
  • 「よりにてとのがへをしてからに」などの語呂合わせで効率的に暗記できる
  • 「が・の」や「に」など試験に出る識別問題が解けるようになる
  • 現代語と古語の意味のズレを理解し正確な読解力が身につく

古文格助詞の覚え方と一覧を解説

まずは、古文を読む上で絶対に欠かせない格助詞の基本知識を固めていきましょう。格助詞は、文の骨組みを作る「関節」のような役割を果たしています。ここがグラグラしていると、どんなに単語を覚えても文章全体の意味を正しく捉えることはできません。ここでは、格助詞がどのような働きをするのかという基礎から、効率的な暗記方法、そして全体像を把握するための一覧表まで、学習の土台となる部分を丁寧に解説します。

格助詞の意味と役割を理解

格助詞の意味と役割を理解

古文における格助詞とは、主に名詞(体言)の下について、その言葉が文の中でどのような役割を果たしているかを示す重要な言葉です。英語の文法で言えば、前置詞(at, in, ofなど)に近い働きをするとイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。

しかし、日本語は膠着語(こうちゃくご)といって、言葉と言葉を「くっつける」ことで意味を作る言語です。そのため、語順が比較的自由である代わりに、この「格助詞」が文の意味を決定づけると言っても過言ではありません。

文の意味を決定づける「マーカー」

例えば、現代語でも「私が食べる」と「私を食べる」では、意味が天と地ほど異なりますよね。前者は「私」が動作主ですが、後者は「私」が食べられる対象になってしまっています。これは「が」と「を」という格助詞の違いによるものです。古文では、この現代語の感覚に加え、現代語とは異なる独自の意味や用法がたくさん存在します。たった一文字の違い、あるいは現代語と同じ形なのに意味が違うという「罠」が、読解のミスを誘発するのです。

現代語との「ズレ」を意識する

多くの受験生が陥りやすいのが、「なんとなく現代語の感覚で訳してしまう」というミスです。例えば、「〜より」という言葉を見たとき、反射的に「比較(〜よりも)」だと思ってしまう。しかし、古文では「手段(〜で)」や「即時(〜するやいなや)」という意味で使われることが多々あります。このように、格助詞の学習においては、現代語との共通点を探すのではなく、「現代語との違い(ズレ)」を意識的にインプットすることが、成績アップへの近道となります。

ここがポイント
  • 格助詞は、その語が文中の他の語(主に述語)に対してどのような関係にあるかを示します。
  • 「主語」「目的語」「場所」「手段」などを決定するマーカーの役割を果たします。
  • 現代語の感覚だけで判断せず、古文特有の機能(ズレ)を理解することが不可欠です。

接続のルールと例外を知る

接続のルールと例外を知る

格助詞を正しく使いこなすためには、「何にくっつくか」という接続のルールを知っておく必要があります。文法用語ばかりで難しく感じるかもしれませんが、ここを整理しておくと、後述する「識別」が非常に楽になります。

原則は「体言」に接続

原則として、格助詞は体言(名詞・代名詞)および活用語の連体形に接続します。「名詞句」を作るための接着剤だと考えてください。例えば、「山(名詞)+に(格助詞)」や、「行く(連体形)+を(格助詞)」といった形です。これは現代語とも共通する部分が多いので、感覚的に理解しやすいはずです。

入試で狙われる「例外的な接続」

しかし、古文が難しいのは必ず「例外」があるからです。そして、試験を作る側は、受験生が油断しやすいこの「例外」を好んで出題します。特に注意が必要なのが、以下の特殊な接続パターンです。

格助詞 特殊な接続 意味・用法のポイント
動詞の連用形 「〜しに行く」という目的を表します。
(例:花見にまかる=花見に行きます)
※移動を表す動詞(行く・来・まかる等)と共に使われます。
より 活用語の連体形 「〜するやいなや」という即時を表します。
(例:見るより=見るとすぐに)
※この用法は現代語には全く存在しないため、知識がないと訳出不可能です。

このように、通常の「体言につく」というルールから外れている場合、そこには特別な意味が隠されていることが多いのです。「あれ?なんで動詞の連用形に『に』がついてるんだろう?」と違和感を持てるようになれば、あなたはもう初心者ではありません。これを知っているだけで、読解の精度がグッと上がりますよ。

語呂合わせで10個を暗記

語呂合わせで10個を暗記

主要な格助詞は全部で10個あります。「が・の・を・に・へ・と・より・から・にて・して」です。これらを単なる文字の羅列として丸暗記しようとするのは、正直に言って苦行でしかありませんし、試験本番の緊張感の中でパッと思い出すのは困難です。

そこで活用したいのが語呂合わせです。人間の脳は、意味のない記号よりも、ストーリーや映像、そして「笑い」を伴う情報の方が圧倒的に記憶に定着しやすい構造になっています。一般的には「鬼の空き部屋」などが有名ですが、今回は私、たく先生が考案した、一度聞いたら絶対に忘れられない(そして思わず笑ってしまう)最強の語呂合わせを伝授します。

たく先生直伝!「お殿様のおなら」暗記法

想像してみてください。あなたは江戸時代の厳粛な式典に参加しています。あたりは静まり返り、緊張感が漂っています。あなたのすぐそば(寄りにて)には、偉いお殿様(との)がいらっしゃいます。

その時です。あろうことか、そのお殿様が「プッ」とおなら(屁)をしてしまったのです!

たく先生考案:最強語呂合わせ

「よりにてとのが、へをしてからに」
(寄りにて殿が、屁をしてからに…)

【シチュエーション】
そばでお殿様がおならをしてしまったからさあ大変…

いかがでしょうか?「よりによって、私のそばでお殿様が屁をしてしまったから…(臭いなあ、気まずいなあ)」という、なんともコミカルで情けない光景が目に浮かびませんか?この映像さえ浮かべば、もうこっちのものです。

語呂合わせの分解と解説

このフレーズには、覚えるべき10個の格助詞が完璧な順序で組み込まれています。一つずつ分解して確認していきましょう。

フレーズ格助詞記憶のポイント
よりにて
(=私のそばで)
より起点や即時を表す重要語。
にて場所や手段を表す。「で」の語源。
とのが
(=お殿様が)
引用や並列。
主格・同格の識別が最重要。
主格・連体修飾格。「の」とセットで覚える。
へをして
(=おならをして)
方向を表す。「へ=屁」のインパクトで記憶!
対象や通過点。
して使役の対象や手段。
からに
(=してしまったから…)
から起点を表す。
識別のラスボス。最後にしっかり締める。

なぜこの語呂合わせが有効なのか?

勉強において、綺麗事だけでは覚えられないことが多々あります。むしろ、少し下品だったり、バカバカしいことの方が脳には強く残るものです。「へ」という格助詞を「方向の『へ』」と真面目に覚えるよりも、「お殿様の『屁』」と覚えた方が、試験中にふと思い出した時にクスッと笑えて、リラックス効果もあるかもしれません。

ぜひ、勉強机に向かってブツブツと「よりにてとのが、へをしてからに…」と唱えてみてください。お殿様の気まずそうな顔が浮かんできたら、もう10個の格助詞はあなたの頭の中に完璧にインプットされています。この「インパクト重視」の暗記法で、格助詞という最初の壁を楽しく乗り越えてしまいましょう。

意味と訳し方の一覧表

10個の格助詞を覚えたら、次はそれぞれの「中身」です。それぞれの意味と訳し方を整理しましょう。現代語と同じ感覚で訳せるものもあれば、古文特有の訳し方が必要なものもあります。特に「現代語と違う部分」に注目して見てください。復習用や試験直前の確認用に使える一覧表を作成しました。

格助詞 主な意味・用法 現代語訳の目安 重要度
主格、連体修飾格、同格 〜が、〜の、〜のもの ★★★
主格、連体修飾格、同格、比喩 〜が、〜の、〜であって、〜のように ★★★
対象、経過点、起点 〜を、〜を通って、〜から ★★☆
場所・時、目的、原因、受身・使役の対象 〜に、〜で、〜ために、〜によって ★★★
方向 〜へ ★☆☆
引用、変化の結果、並列、比喩 〜と(思って・言って)、〜となる ★★☆
より 起点、手段、即時、比較 〜から、〜で、〜するやいなや ★★★
から 起点(古文では用法が限定的) 〜から ★☆☆
にて 場所・時、手段、原因 〜で、〜によって ★★☆
して 手段、共同、使役の対象 〜で、〜と一緒に、〜に(命じて) ★★☆

特に「重要度」が星3つのものは、入試で頻出かつ学習者がつまずきやすいポイントを含んでいます。例えば、「が」や「の」は一見簡単そうに見えますが、主語と所有格が入れ替わる現象は現代語にはないため、非常に混乱しやすいです。まずは星3つの重要助詞から優先順位をつけて学習していきましょう。

「を」・「へ」・「と」のポイント解説

「を」・「へ」・「と」のポイント解説

ここでは、一覧表の中でも比較的理解しやすいですが、いくつか注意が必要な「を」「へ」「と」について補足します。これらは現代語と共通する部分が多い反面、古文特有の「深み」がある助詞たちです。

格助詞「を」:通過点と起点に注意

「を」は「〜を」という目的語(対象)を表すのが基本ですが、古文では空間的な広がりを持つ用法が頻出です。特に「場所 + を」で移動の「通過点」や「出発点」を表す用法は、文脈把握の鍵となります。

  • 通過点(Trajectory):「空を飛ぶ」「京を歩く」のように、動作が通過する場所を示します。訳すときは「〜を通って」と補うと、より正確に状況をイメージできます。
  • 起点(Origin):「家を出づ」「港を離る」のように、移動の出発点を示します。現代語では「〜から」と言う場面でも、古文では「を」を使うことが多いのです。「〜から(離れて)」という意味になることを意識してください。

格助詞「へ」:方向への意識

「へ」は現代語と同じく方向を表します。「京へ上る」なら「京の方へ上る」という意味です。「に」と似ていますが、「へ」は目的地そのものというよりは、移動の方向(Direction)そのものに焦点が当たります。とはいえ、実戦的には「〜へ」と訳せれば問題ないことがほとんどです。現代語感覚で理解できる数少ない助詞の一つなので、ここで余計なエネルギーを使わず、他の難しい助詞にリソースを割きましょう。

格助詞「と」:引用の省略を補う

「と」で最も重要なのは引用です。現代語でも「〜と言う」と言いますが、古文ではこの「言う」や「思う」といった動詞が頻繁に省略されます。「と」の下には、しばしば「言ふ」「思ふ」「聞く」などの動詞が隠れているのです。

例えば、「いとあやしと、見やりたまへば」という文があったとします。直訳すると「とても不思議だと、ご覧になると」ですが、これでは日本語として少し不自然ですよね。心の中で「とても不思議だと思って、ご覧になると」と補って訳す癖をつけると、文脈が驚くほどスムーズに掴めるようになります。「と」を見たら、その後に続く心の動きや発言を想像する。これが古文読解のコツです。

「から」・「にて」の基本をおさえる

「から」・「にて」の基本をおさえる

「から」と「にて」は、現代語の「から」「で」の元になっている言葉ですが、使われ方に少し特徴があります。古文の時代背景を感じさせるこれらの助詞を理解することで、より深い読解が可能になります。

「から」は意外と出番が少ない?

まず「から」ですが、現代語ほど万能ではありません。現代語の「学校から帰る」のような起点の用法は、平安時代の古文では「より」が担っていました。では「から」はいつ使うのかというと、「隙間から」や「(体の)〜から」といった物理的な分離を表すなど、用法がやや限定的です。また、「親王の御方から(親王の方から)」のように、人物や方向をぼかして示すような場合にも使われます。受験古文においては、「起点は『より』がメイン、『から』はサブ」という認識でいて間違いありません。

「にて」は現代語「で」の親

次に「にて」です。これは現代語の「で」の語源です(にて → んで → で、と音変化しました)。ですので、基本的には「場所・手段・原因」を表す「〜で」と訳せばOKです。

ただし、一つだけ注意したいのが「原因・理由」の用法です。「竹の中におはするにて(=竹の中にいらっしゃるので)知りぬ」のように、文脈によっては「〜によって」「〜だから」と訳す必要があります。これは現代語の「事故遅れる(=事故が原因で)」と同じ論理構造ですので、落ち着いて考えれば理解できるはずです。「にて」を見たら、まずは「で」と訳してみて、不自然なら「〜なので」と理由に変換してみましょう。

苦手な古文格助詞の識別を攻略

ここからが本番です。古文の試験で最も差がつくのが「識別の問題」です。単に意味を覚えているだけでは解けない、文脈判断や文法的な接続の知識が問われる領域です。特に「が・の」「に」「より」「して」は、文脈によって意味がコロコロ変わったり、他の品詞と見分けがつかなかったりと、多くの受験生を苦しめます。ここでは、その攻略法をロジカルに伝授します。

「が」・「の」の識別と同格の用法

「が」・「の」の識別と同格の用法

現代語では「が」は主語、「の」は所有(私の本)を表すと明確に決まっていますが、古文ではこの役割が逆転したり、重複したりします。これが混乱の元です。平安時代の古文では、「が」と「の」は非常に似た働きを持っています。

主格と連体修飾格の逆転現象

まず押さえておきたいのが、「主語を表す『の』」と「所有を表す『が』」です。

「が」と「の」の重要ルール
  • 主格の「の」:連体修飾節(文の中の小さな文)の中では、主語が「の」で表されることが一般的です。
    例:「月漏りきて」→(訳)月漏れてきて
    ※現代語でも「私の書いた手紙」のように言いますよね。あれと同じです。
  • 連体修飾格の「が」:逆に「が」が「〜の」という所有の意味になることもあります。特に「我が」「誰が(たが)」「君が」のように代名詞につく場合が多いです。
    例:「我もと」→(訳)私ところ

最頻出!「同格の『の』」

そして、最も試験に出やすく、かつ重要なのが「同格の『の』」です。これは、「名詞A + の + 連体形B」という形で、AとBが同じものを指す構造です。

例:「いと清げなる僧、あてなる、」

この文において、「清げなる僧」と「あてなる(者)」は別々の人物ではなく、同一人物です。訳すときは、「たいそう美しい僧、高貴な僧」となります。
最強の見分け方テクニック:「の」を「で」に入れ替えて意味が通じれば、それは十中八九「同格」です!さらに、同格の「の」の下には、上にある名詞(この場合は「僧」)が省略されていると考えると、構造が見えやすくなります。

識別が難しい「に」を完全攻略

識別が難しい「に」を完全攻略

「に」は古文における最強のラスボスと言えます。なぜなら、格助詞の「に」だけでなく、完了の助動詞「ぬ」の連用形、断定の助動詞「なり」の連用形、形容動詞の活用語尾、さらには副詞の一部など、姿かたちが全く同じ「に」が文章中に大量に出現するからです。

これを感覚で解こうとすると必ず失敗します。以下のフローチャートを使って、数学のように論理的に識別しましょう。

直前の形(接続) 直後の語・文脈の特徴 正体と意味
連用形 「き・けり・たり」が続く
(例:にき、にけり、にたり)
完了の助動詞「ぬ」の連用形
(訳:〜てしまった)
※過去の助動詞と一緒にいるのが目印です。
体言 「あり・侍り・おはす」等の存在動詞が続く
(例:にあり、にはべり)
断定の助動詞「なり」の連用形
(訳:〜である)
※「〜にあり」は「〜なり」と縮まる前の形です。
体言 係助詞「や・か」が続く
(例:にや、にか)
断定の助動詞「なり」の連用形
(訳:〜であるか、〜であろうか)
※この形は古文で非常によく出てきます。
体言 場所・時・相手などを示す語につく 格助詞「に」
(訳:〜に、〜で)
※上記以外で、場所や時を示していればこれです。
形容動詞の語幹 「あはれに」「静かに」「げに」など 形容動詞の活用語尾
(または副詞の一部)

この表を頭に入れておくだけで、「に」の識別問題に対する恐怖心は劇的に減ります。「にき・にけり・にたり」は完了、「にあり・にや・にか」は断定。まずはこの呪文を覚えておくだけでも、偏差値アップ間違いなしです。

「に」の識別は最難関の問題の一つですので、苦手と思う人はこちらの記事を見てもらえれば理解が深まりますよ。

「より」の即時用法に注意する

「より」の即時用法に注意する

先ほども少し触れましたが、「より」には現代語にない特殊な用法があります。それが「即時(そくじ)」です。これは難関大学の入試問題や、記述模試の現代語訳で頻繁に問われるポイントです。

形で見抜く「即時」のより

通常、格助詞の「より」は体言につきます(例:京より=京から)。しかし、活用語の連体形に「より」がついているのを見つけたら、要注意警報発令です。それは「〜から」と訳してはいけません。

例:「文をうち見るより、」
× 手紙を見ることから、
○ 手紙をちらっと見るやいなや

このように、「〜するとすぐに」「〜するやいなや」と、前後の動作が時間的に密接していることを表します。この用法は現代語の「より」からは絶対に推測できません。完全に「知識」として知っているかどうかが問われる部分ですので、必ず覚えておいてください。特に、動詞の直後に「より」があったら、一度立ち止まって考える習慣をつけましょう。

「して」の使役用法を見抜く

「して」は「手段(〜で)」や「共同(〜と一緒に)」と訳すのが基本ですが、もう一つ、使役の対象を表す用法があります。これも現代語にはない用法なので、学習していないとスルーしてしまいがちです。

「誰に」させるのか?

文中に「す・さす・しむ」といった使役の助動詞がある場合、その動作を「誰に」させるのか(動作の指示相手)を示すのが「して」です。現代語なら「〜に(言わせて)」と言いますが、古文では「〜して(言わしむ)」と言うのです。

例:「御車(みくるま)して、とらせたまふ。」
(訳:牛車(の担当者)に命じて、取らせなさる。)

この場合、「〜に命じて」「〜を使って」と訳すと文脈が綺麗に通ります。「して」が出てきたら、文末に「す・さす・しむ」がないかチラッと確認する。これだけで、誤読のリスクを大幅に減らすことができます。

注意点

漢文を勉強していると「人をして言わしむ」という形に見覚えがあるかもしれません。古文でもこの影響を受けて「をして」となることもありますが、純粋な和文(古文)では単に「人して」となることが多いので、「を」がないからといって油断しないようにしましょう。

古文格助詞の学習まとめ

古文格助詞の学習まとめ

ここまで、古文の格助詞について、その基本から難解な識別まで詳細に解説してきました。最後に重要なポイントを振り返りましょう。

まず、格助詞は文の構造を決定づける重要な要素であり、決して疎かにしてはいけません。「鬼の空き部屋より、デトが出た」などの語呂合わせを使って主要な10個を覚え、それぞれの基本の意味を押さえることが第一歩です。

そして、試験対策として最も重要なのは「識別」です。

  • 「が・の」の主語の入れ替わりや同格の発見
  • 「にき・にけり」は完了、「にあり・にや」は断定という「に」の識別
  • 連体形接続の「より」は即時(〜するやいなや)
  • 使役文脈での「して」は動作の指示相手(〜に命じて)

これらのポイントは、現代語とのズレがある部分であり、だからこそ入試で狙われます。

最初は難しく感じるかもしれませんが、一つひとつの理屈がわかれば、パズルのピースがはまるように古文が読めるようになります。古文は言語です。ルールさえわかれば、必ず読めるようになります。ぜひ、この記事を参考に格助詞をマスターして、古文読解を得意分野にしてくださいね。

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現役高校教師
現役の高校教師(指導歴20年以上)で、専門は古典・受験指導。 ファイナンシャル・プランナー2級の資格も持ち、二児(娘二人)の父でもあります。 受験生の親としての悩みも共有しつつ、「教育×IT×お金」の視点で、家計と学力を両立させるための情報を発信中です。
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