【古文】用言の識別と活用の見分け方!動詞・形容詞の完全攻略ガイド

こんにちは。国語教師のたく先生です。
「古文の用言(動詞・形容詞・形容動詞)の活用表が多すぎて覚えられない…」「活用の種類(四段?上二段?下二段?)の見分け方が分からない」「定期テストや共通テストで、文中の活用形(未然形〜命令形)をどうやって見分ければいいの?」と悩んで検索された高校生や受験生の方も多いのではないでしょうか。
高校の教育現場で多くの生徒を指導してきた現役国語教師としての確固たる結論をお伝えすると、「古文の用言識別は、丸暗記ではなく『直下の接続逆算』と『ずの母音判定』という2大公式さえ理解すれば、誰でも100%機械的に瞬殺できるようになる」ということです。
用言は古文読解における“心臓部”です。古文が読めない・点が取れない高校生のほぼ全員が、この用言の基本形や活用形を正しく識別できていません。逆に言えば、用言の活用と識別を完璧にマスターすることこそが、助動詞の習得や長文読解で高得点を叩き出す最短ルートなのです。
この記事では、動詞9種類・形容詞2種類・形容動詞2種類の完全活用表から、音便の復元ルール、知恵袋で質問が殺到する「得(う)・経(ふ)・寝(ぬ)」の超頻出トラップ、そして入試頻出の「ぬ・ね・る・れ」の神速識別テクニックまで、アコーディオン付きの実戦演習カードを交えて徹底解説します!

たく先生、古文の単元テストで動詞の活用形を書かされるんですけど、文中の動詞が「連用形」なのか「連体形」なのか見分けがつかなくて全滅しました…どうすれば見分けられますか?

みちかさん、そこは全国の高校生の9割がつまずく最大の壁なんだ!実は文中の活用形は、動詞そのものを眺めても絶対に分からない。大切なのは動詞の「すぐ下にくっついている言葉(助動詞や助詞)」から逆算することなんだよ。今回はその判定ステップをゼロから全部伝授するね!
古文の用言識別をマスター!動詞・形容詞・形容動詞の基本と活用表
古文の世界における「用言(ようげん)」とは、単独で述語になることができ、文脈や下に来る言葉に応じて形が変化(活用)する自立語のことです。
用言には「動詞」「形容詞」「形容動詞」の3種類が存在します。古典文法を攻略する第1歩は、それぞれの品詞が持つ活用のパターンと例外を頭に叩き込むことです。まずは全体のマップを把握しましょう。
用言とは何か?現代語との違いと識別の重要性
私たちが普段使っている現代語(口語)と、古文(文語)の用言には決定的な違いがいくつかあります。この違いを理解していないと、古文を現代語の感覚で読んでしまい、重大な誤読を引き起こします。
特に重要な現代語との違いは以下の3点です:
- 終止形の語尾の違い:現代語の形容詞は「〜い(美しい・高い)」で終わるが、古文では「〜し(美し・高し)」で終わる。
- 活用の種類の豊富さ:現代語の動詞は5種類(五段・上一・下一・カ変・サ変)だが、古文は「9種類(四段・上一・上二・下一・下二・カ変・サ変・ナ変・ラ変)」に細分化されている。
- 活用形の役割と係り結び:古文では「ぞ・なむ・や・か」があると文末が連体形になり、「こそ」があると已然形になるなど、文脈構造と活用形が緊密に連動している。
定期テストや大学入試で「用言の識別」が頻出するのは、単に文法知識を問うためではありません。用言の活用形が分からないと、次に続く助動詞の接続(未然形接続なのか連用形接続なのか)が特定できず、助動詞の意味(受身なのか完了なのか過去なのか)も判別できなくなるからです。
文法学習のアウトプット効率を高める勉強法については、こちらの高校生向け勉強効率アップの科学的メソッドでも詳しく解説していますので併せて参考にしてください。
【動詞の活用】9種類の活用表と絶対に覚えるべき例外動詞

古文の動詞には、全部で9種類の活用があります。圧倒的に数が多い正格活用(四段・上一段・上二段・下一段・下二段)と、限られた単語しかない変格活用(カ変・サ変・ナ変・ラ変)に分かれます。
以下の活用表は、古典文法を学ぶすべての高校生が必ず暗記すべき最重要ベースです。声に出してリズムで覚えましょう。声出しによる記憶定着メカニズムは生産性効果(プロダクション効果)による暗記法でも科学的に証明されています。
| 活用の種類 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 | 代表例・覚え方 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 四段活用 | ア | イ | ウ | ウ | エ | エ | 書く、言ふ、行く(a-i-u-u-e-e) |
| 上一段活用 | イ | イ | イル | イル | イレ | イヨ | 「ひいきに見ゐる」の語呂合わせ |
| 上二段活用 | イ | イ | ウ | ウル | ウレ | イヨ | 落つ、過ぐ、起く、恨む(i-i-u-uru-ure-iyo) |
| 下一段活用 | エ | エ | エル | エル | エレ | エヨ | 「蹴る」1語のみ!(け・け・ける…) |
| 下二段活用 | エ | エ | ウ | ウル | ウレ | エヨ | 受く、出づ、答ふ、得、経、寝 |
| カ行変格活用 | こ | き | く | くる | くれ | こ(よ) | 「来(く)」1語のみ! |
| サ行変格活用 | せ | し | す | する | すれ | せよ | 「す」「おはす」+複合動詞(ものす等) |
| ナ行変格活用 | な | に | ぬ | ぬる | ぬれ | ね | 「死ぬ」「往ぬ(去ぬ)」の2語のみ! |
| ラ行変格活用 | ら | り | り | る | れ | れ | 「あり・をり・はべり・いまそかり」 |
特に重要な例外動詞の覚え方は次の通りです:
- 上一段活用の語呂合わせ「ひいきに見ゐる」:干る(ひる)・射る(いる)・鋳る(いる)・着る(きる)・似る(にる)・煮る(にる)・見る(みる)・試みる(こころみる)・居る(ゐる)・率る(ゐる・ひる)。※これ以外のイ段動詞はすべて「上二段」!
- 下一段活用は「蹴る(ける)」1語のみ!:古文で唯一の下一段動詞です。活用は「け・け・ける・ける・けれ・けよ」。
- ラ行変格活用「あり・をり・はべり・いまそかり」:終止形が「ウ段」ではなく「イ段(り)」で終わる極めて特異な動詞です。助動詞の接続(ラ変の連体形接続など)でも超頻出となります。
【形容詞の活用】ク活用とシク活用の見分け方と活用表
古文の形容詞は、事物の性質や状態、人間の感情を表す用言で、終止形がすべて「〜し」で終わります。活用には「ク活用」と「シク活用」の2種類しかありません。
形容詞には「本活用」と、助動詞(ず、けり、たり等)に接続するための「補助活用(カリ活用)」が並立しています。
| 種類 | 系列 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ク活用 (例: 高し) |
本活用 | く | く | し | き | けれ | ○ |
| 補助(カリ) | から | かり | ○ | かる | ○ | かれ | |
| シク活用 (例: 美し) |
本活用 | しく | しく | し | しき | しけれ | ○ |
| 補助(カリ) | しから | しかり | ○ | しかる | ○ | しかれ |
【ク活用とシク活用の見分け方】:
現代語の「〜い」に言い換えてみましょう。
・「〜い」の直前がイ段・ウ段・エ段・オ段なら ➔ ク活用(高い=たか【あ】い、深し=ふか【あ】い、無し=な【あ】い)
・「〜しい」になるなら ➔ シク活用(美しい=うつく【しい】、をかし=おか【しい】、悲し=かな【しい】)
※また、古文の連用形に「なる」を付けて、「〜くなる」ならク活用、「〜しくなる」ならシク活用と判定することもできます。
【形容動詞の活用】ナリ活用とタリ活用の特徴と活用表
形容動詞は、性質や状態を表す用言で、終止形が「〜なり」または「〜たり」で終わります。活用には「ナリ活用」と「タリ活用」の2種類があります。
形容動詞の活用は、実は「ラ行変格活用(ら・り・り・る・れ・れ)」と全く同じ構造をしています。ナリ活用は「に+あり」、タリ活用は「と+あり」が縮まったものだからです。
| 種類 | 未然 | 連用 | 終止 | 連体 | 已然 | 命令 | 語幹・代表例 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ナリ活用 | なら | なり・に | なり | なる | なれ | なれ | あはれなり、静かなり、見事なり(和語中心) |
| タリ活用 | たら | たり・と | たり | たる | たれ | たれ | 堂々たり、整然たり、決然たり(漢語中心) |
注意点として、連用形には「なり/たり」のほかに、副詞的に体言や用言を修飾する「に/と」という形が存在します(例: 静かに歩く、堂々と進む)。入試ではこの「に」が格助詞や断定の助動詞「なり」の連用形と紛らわしいため、識別問題として頻出します。
識別に不可欠な「音便(イ・ウ・撥・促)」のルールと元の形の復元法

用言の連用形に助詞「て」「して」や助動詞「たり」などが続く際、発音をなめらかにするために音が変化する現象を「音便(おんびん)」と呼びます。
用言の識別において音便が極めて厄介なのは、「音便化した形から、元の終止形・活用の種類を復元しなければならないから」です。音便には以下の4種類があります。
| 音便の種類 | 変化の規則 | 具体例(音便形 ➔ 元の形・終止形) |
|---|---|---|
| イ音便 | キ・ギ・シ ➔ 「い」 | 書きて ➔ 書いて(書く・四段) 脱ぎて ➔ 脱いで(脱ぐ・四段) |
| ウ音便 | ヒ・ビ・ミ ➔ 「う」 | 思ひて ➔ 思うて(思ふ・四段) ありがたく ➔ ありがとう(ありがたし・ク活用) |
| 撥音便(はつ) | ビ・ミ・リ ➔ 「ん」 | 飛びて ➔ とんで(飛ぶ・四段) 侍りめり ➔ はばんめり(侍り・ラ変) |
| 促音便(そく) | チ・ヒ・リ ➔ 「っ」 | 立ちて ➔ 立って(立つ・四段) 言ひて ➔ 言って(言ふ・四段) |
【音便の復元テクニック】:
文章中で「書いて」「思ひてが思ひて」「はべりめりがはばんめり」のように音便を見かけたら、まず「音便が起きる前の連用形」を復元し、そこに「ず」を付けて活用の種類を判定するのが鉄則です。
古文の用言識別で迷わない!活用の種類と活用形を見抜く実践テクニック
ここからは、定期テストや入試で実際に満点を取るための具体的な識別解法手順を解説します。
動詞の識別問題が出題されたときは、必ず「ステップ①:活用の種類を判定する」➔「ステップ②:文中の活用形を特定する」という2段階の思考プロセスを踏んでください。この手順を遵守すれば、ケアレスミスはゼロになります。
【ステップ①】活用の種類を見分ける「ず」の母音判定法

動詞の活用の種類(四段なのか、上二段なのか、下二段なのか)を見分ける最も強力で確実な方法は、「打消の助動詞『ず』を付けて直前の母音を見る」ことです。
以下のフローチャートに従って判定しましょう:
- まず変格活用・上一段・下一段の例外をチェック:カ変(来)、サ変(す・おはす)、ナ変(死ぬ・往ぬ)、ラ変(あり・をり・はべり・いまそかり)、上一段(ひいきに見ゐる)、下一段(蹴る)に該当すればその時点で確定!
- 例外でなければ「ず」を付ける:
・直前の音が「ア段」+ず ➔ 四段活用(書く ➔ 書か【a】ず、言ふ ➔ 言は【a】ず)
・直前の音が「イ段」+ず ➔ 上二段活用(落つ ➔ 落ち【i】ず、起く ➔ 起き【i】ず)
・直前の音が「エ段」+ず ➔ 下二段活用(受く ➔ 受け【e】ず、出づ ➔ 出で【e】ず) - 注意すべき動詞「恨む」:現代語では「うらまない(五段)」ですが、古文では「恨み【i】ず」となるため上二段活用です!入試で猛烈に狙われます。
【ステップ②】活用形を見抜く「直下の接続」逆算ルール
活用の種類が分かったら、次は「文中の活用形(未然形〜命令形)」を特定します。
冒頭でもお伝えした通り、文中の動詞の形そのものを見ても形が重複しているため(四段の終止形と連体形、上二段・下二段の未然形と連用形など)判断できません。必ず「その動詞の直下にある言葉(助動詞・助詞・句読点)」から逆算してください。
| 活用形 | 直下に来る代表的な言葉(接続) | 例文と判定理由 |
|---|---|---|
| 未然形 | ず、む、ば(順接仮定「もし〜ならば」)、じ、まし、まほし、る、らる、す、さす | 花咲か【未然】ば(ばの上がア段なら未然形) |
| 連用形 | き、けり、つ、ぬ、たり(完了)、て、つつ、用言、読点「、」で文が続く(中止法) | 風吹き【連用】て、舟出だす |
| 終止形 | らむ、めり、らし、べし、まじ、句点「。」(係り結びがない通常の言いきり) | 鳥鳴く【終止】べし。 |
| 連体形 | 体言(名詞)、ぞ・なむ・や・か(係り結び)、助詞(の・が・に・を・は)、なり(断定) | 月ぞ面白き【連体】。/鳴く【連体】鳥を見よ。 |
| 已然形 | こそ(係り結び)、ば(順接確定「〜ので・〜したところ」)、ど、ども | 花咲け【已然】ば(ばの上がエ段なら已然形!) |
| 命令形 | 命令の言いきり、句点「。」 | 早く参れ【命令】。 |
文法を動画講義で体系的にマスターしたい方は、スタディサプリ岡本梨奈先生の古文講義レビューもぜひチェックしてみてください。基礎から難関大レベルまで劇的に視界が開けます。
知恵袋でも質問殺到!「得(う)」「経(ふ)」「寝(ぬ)」の超頻出トラップ
Yahoo!知恵袋や学校の質問箱で最も質問が殺到するのが、たった1文字で活用する「得(う)」「経(ふ)」「寝(ぬ)」の3大下二段動詞です。
文字数が少なすぎるため、文章中で助動詞や助詞と合体したときに原型が見えなくなって受験生を恐怖に陥れます。この3語の活用は必ず丸暗記してください。
- 「得(う)」:ア行下二段活用(え・え・う・うる・うれ・えよ)
古文の中で唯一のア行活用動詞です(ヤ行やワ行ではありません!)。未然形と連用形は「え」のたった1文字になります(例: 『え+ず』=得ず、不可能を表す副詞『え〜ず』の語源)。 - 「経(ふ)」:ハ行下二段活用(へ・へ・ふ・ふる・ふれ・へよ)
「時が経過する」「場所を通る」という意味の動詞です。未然形・連用形は「へ」1文字(例: 年月をへて=経て)。現代語の「へる(下一段)」とは活用が異なるので要注意です。 - 「寝(ぬ)」:ナ行下二段活用(ね・ね・ぬ・ぬる・ぬれ・ねよ)
「睡眠をとる」という意味の動詞です。未然・連用・命令形は「ね」1文字。ナ行変格活用(死ぬ・往ぬ)とは全く別の下二段活用である点が入試最頻出のひっかけポイントです!
入試頻出!「ぬ」「ね」「る」「れ」の用言・助動詞識別テクニック

共通テストや二次・私大入試の文法問題で毎年のように出題されるのが、「ぬ」「ね」「る」「れ」の品詞識別です。
これらは用言(動詞の活用語尾)なのか、それとも助動詞(完了・打消・自発・可能・受身・尊敬・存続)なのかを瞬時に判別しなければなりません。以下の識別公式を頭に叩き込みましょう。
| 識別対象 | 直前の接続・条件 | 品詞・正体 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| 「ぬ」 | 未然形に接続 | 打消助動詞「ず」の連体形 | 花咲か【未然】+ぬ山(咲かない山) |
| 連用形に接続 | 完了助動詞「ぬ」の終止形 | 花咲き【連用】+ぬ(咲いてしまった) | |
| 自立語・単独 | ナ変「死ぬ・往ぬ」終止形 下二「寝」終止形 |
つひに死ぬ。/夜も寝ぬ。 | |
| 「ね」 | 直下に「ば・ど」/「こそ」と呼応 | 打消助動詞「ず」の已然形 | 咲か【未然】+ねば(咲かないので) |
| 連用形接続で文末命令 | 完了助動詞「ぬ」の命令形 | 早う往き【連用】+ね(早く行ってしまえ) | |
| 自立語・単独 | ナ変命令形/下二「寝」活用語尾 | ここにて寝【連用】ね。 | |
| 「る」 | 未然形(ア段)に接続 | 助動詞「る」(受身・尊敬等)終止形 | 言は【未然】+る(言われる) |
| 已然形(エ段)に接続 | 完了助動詞「り」の連体形 | 咲け【已然】+る花(咲いている花) |
助動詞「り」の接続は、有名な語呂合わせ「サ未四已(さみしい)=サ変の未然形+四段の已然形」で完璧に暗記しておきましょう!
【実戦演習】入試過去問で力試し!用言識別カード(アコーディオン解説付き)
学んだ知識を定着させるため、入試や定期テストで頻出する実戦問題に挑戦してみましょう!
まずは自力でノートに基本形・活用の種類・活用形を書き出し、その後に「💡 解答と詳しい思考プロセスを見る」をタップして答え合わせをしてください。
昔、男(1)ありけり。その男、身をえうなきものになむ思ひなし(2)ける。(『伊勢物語』)
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(1) あり:基本形「あり」、ラ行変格活用、連用形
(2) ける:基本形「けり」、ラ変型活用(助動詞)、連体形(係助詞「なむ」の結び)
(1)「あり」の直下に過去の助動詞「けり」があります。「けり」は連用形接続ですので、「あり」は連用形です。ラ変(ら・り・り・る・れ・れ)なので連用形も「り」となります。
(2) 文中に係助詞「なむ」があるため、文末は係り結びの法則により【連体形】になります。「けり」の活用は「けら・○・けり・ける・けれ・○」なので、「ける」は連体形です。
夜も更けにけり。幼き人は、とく寝(ぬ)るべし。(『竹取物語』)
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基本形:寝(ぬ)
活用の種類:ナ行下二段活用
活用形:連体形
直下に推量・当然の助動詞「べし」があります。「べし」は終止形接続(ラ変型なら連体形接続)です。
動詞「寝(ぬ)」はナ行下二段活用(ね・ね・ぬ・ぬる・ぬれ・ねよ)であり、ラ変型ではありませんが、「べし」の直前で「ぬる」となっているため、連体形接続の慣用法、または体言相当として受けています。ナ変(死ぬ・往ぬ)と混同して「終止形」と答えないよう注意しましょう!
男もすなる日記といふものを、女もしてみむとて(1)する(2)なり。(『土佐日記』)
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(1) する:基本形「す」、サ行変格活用、連体形
(2) なり:基本形「なり」、断定の助動詞、終止形
(1)「する」の直後にある「なり」は、連体形接続の【断定の助動詞】です(終止形接続なら伝聞推定)。したがって「する」はサ変(せ・し・す・する・すれ・せよ)の連体形となります。
冒頭の「すなる」の「す」は終止形(直後のなりが終止形接続の伝聞「男も書くという」)であるのに対し、文末の「するなり」は連体形+断定(女もしてみようとして書くのである)という対比構造が入試で非常によく問われます。
(1) 山桜、まだ花咲かぬ峰を眺む。
(2) 昨日植ゑし桜、はや見事に花咲きぬ。
💡 解答と詳しい思考プロセスを見る(タップで開閉)
(1) 咲かぬの「ぬ」:打消の助動詞「ず」の連体形(意味: 〜ない)
(2) 咲きぬの「ぬ」:完了の助動詞「ぬ」の終止形(意味: 〜てしまった、〜た)
超頻出の「ぬ」の識別です。直前の動詞「咲く」(カ行四段)の活用形に着目します。
(1)「咲か」は未然形(ア段)です。未然形に接続する「ぬ」は、打消の助動詞「ず」(ず・ず・ず・ぬ・ね・○)の連体形しかあり得ません(直下に体言「峰」もあります)。
(2)「咲き」は連用形(イ段)です。連用形に接続する「ぬ」は、完了の助動詞「ぬ」(な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね)の終止形です。
まとめ:用言識別を完璧にして古文読解の土台を築こう
今回は、古文の用言(動詞・形容詞・形容動詞)の活用表から、活用の種類を見分ける「ずの母音判定」、文中の活用形を特定する「直下の接続逆算ルール」、そして入試頻出の識別テクニックまで網羅して解説しました。
最後に、本記事の最重要ポイントを振り返りましょう。
- 動詞9種類の活用をマスター:四段・上一・上二・下一・下二と、変格4種(カ変・サ変・ナ変・ラ変)の活用表を声に出して暗記する。
- 活用の種類は「ず」の母音で1秒判定:ア段+ずなら四段、イ段+ずなら上二段、エ段+ずなら下二段。例外(ひいきに見ゐる、蹴る)を先に除外する。
- 文中の活用形は「直下の言葉」から逆算:動詞単体ではなく、下にくっついている助詞・助動詞・係り結び・句読点から機械的に特定する。
- 「得・経・寝」と「ぬ・ね・る・れ」を攻略:1文字下二段動詞と、未然形接続(打消)/連用形接続(完了)の識別を完璧にして得点源にする。
用言の識別ができるようになると、これから学習する助動詞の接続や意味判定が驚くほどスムーズに理解できるようになります。古文は正しい文法ルールを武器にすれば、最も短期間で成績が急上昇する科目です。
古典文法の全体像や助動詞の学習に進みたい方は、スタディサプリ古文講義の完全ガイドも参考にしながら、一歩ずつ着実に古文を得意科目に変えていきましょう!たく先生はずっと皆さんを応援しています!
用言の活用(「ず」の母音判定・1文字下二段動詞「得・経・寝」)や「ぬ・ね・る・れ・に・なむ・なり」の識別公式は、自力で思い出す「想起練習(カード暗記)」を繰り返すことで、テスト本番で1秒で引き出せるようになります。
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たく先生、ありがとうございます!「ず」を付けた母音と直下の接続から逆算する手順がすごくよく分かりました!これでテストの識別問題も迷わず解けそうです!

その調子だよ、みちかさん!用言の識別は古典読解のすべての土台だから、今回の実戦問題を何度も解き直して、公式を反射的に引き出せるように練習してみてね!






