【伊勢物語】「通ひ路の関守」定期テスト対策!現代語訳と詳細品詞分解

高校国語の古典探究や言語文化で必ずと言っていいほど学習する『伊勢物語』の第五段「通ひ路の関守(かよひぢのせきもり)」。身分違いの秘密の恋と、それを阻む見張り番(関守)に対して詠まれた切ない和歌が特徴的な、非常に人気の高い章段です。
しかし、実際の定期テストでは、特有の不可能表現「え~ず(で)」や、和歌の中の重要文法「なむ」の識別、さらには謙譲語と尊敬語の敬意の対象を正しく見分けるなど、難解な文法問題が頻出します。この記事では、テストで高得点を取るために必要な現代語訳や品詞分解はもちろん、オリジナルの予想問題まで網羅して徹底的に解説します!

「ねえ、たく先生!『通ひ路の関守』に出てくる和歌が難しくて…『宵々ごとにうちも寝ななむ』って、誰に寝てほしいって言っているんですか?」

みちかちゃん、良い質問だね!それは恋しい相手ではなく、二人の恋路を邪魔する「見張り番(関守)」に寝てほしいと願っているんだよ。和歌の構造を紐解くと、当時の切実な恋心が浮かび上がってくるんだ。文法ルールと一緒に詳しく見ていこう!
伊勢物語通ひ路の関守の重要ポイントまとめ
まずは、物語の全体像とストーリーを掴むことが古典学習の第一歩です。ここでは、第五段「通ひ路の関守」のあらすじと登場人物の紹介に加え、原文と現代語訳を段落ごとに細かく対比しながら、品詞分解とともに確認していきましょう。
通ひ路の関守のあらすじと登場人物

『伊勢物語』の主人公とされる「昔、男(在原業平がモデル)」は、東の五条のあたりに住む「女」のもとへ人目を避けてひそかに通っていました。実はこの女性は、のちに清和天皇の后(妃)となる高貴な身分の藤原高子(二条の后)でした。
男は邸の正面門から入ることができないため、子供たちが踏み崩した土塀(築地)の崩れ口からこっそりと忍び込んでいました。しかし、あまりに頻繁に通うため、女の家の主人(高子の兄たち)に気づかれてしまいます。主人は男を締め出すため、その通り道に夜な夜な見張り番(関守)を置いて監視させました。
男は会いに行っても見張り番に阻まれ、ついに会うことができずに虚しく帰るしかなくなりました。そこで男が詠んだ切実な和歌に女はひどく心を痛め、その真剣な情熱に動かされた主人は、ついに二人が逢うことを許しました。歌の力によって厳しい現実を乗り越えるという「歌徳説話」の典型的な形をとっています。
人知れぬ わが通ひ路の 関守は
宵々ごとに うちも寝ななむ
■ 現代語訳(口語訳):
(他の人には)知られない私の通り道の見張り番は、毎晩毎晩、少しの間でも眠ってほしいものだ(そうすればあなたに逢えるのに)。
冒頭から築地の崩れまでの原文と現代語訳

まずは物語の冒頭部分です。男が人目を忍んで女の邸宅に通い詰める様子が描かれています。
昔、男ありけり。東の五条わたりに、いと忍びて行きけり。みそかなる所なれば、門よりもえ入らで、童べの踏みあけたる築地の崩れより通ひけり。
昔、男がいた。東の五条のあたり(に住む女のもと)へ、たいそう人目を避けて(秘密に)通って行った。密かに通う場所であったので、門から入ることもできなくて、子供たちが踏み崩した土塀の崩れた隙間から(女のもとへ)通った。
【詳細品詞分解】第一部を表示する
・昔:名詞
・男:名詞
・あり:ラ行変格活用動詞「あり」の連用形
・けり:過去の助動詞「けり」の終止形
・東:名詞
・の:格助詞
・五条:名詞
・わたり:名詞(あたり、近所)
・に:格助詞(場所)
・いと:副詞(たいそう、非常に)
・忍び:バ行四段活用動詞「忍ぶ」の連用形(人目を避ける)
・て:接続助詞
・行き:カ行四段活用動詞「行く」の連用形
・けり:過去の助動詞「けり」の終止形
・みそかなる:ナリ活用形容動詞「みそかなり」の連体形(ひそかだ、秘密だ)
・所:名詞
・なれ:断定の助動詞「なり」の已然形
・ば:接続助詞(確定条件:〜なので)
・門:名詞
・より:格助詞(経由地)
・も:係助詞(強調)
・え:副詞(下に打消を伴い「〜できない」)
・入ら:ラ行四段活用動詞「入る」の未然形
・で:打消の接続助詞(〜しないで、〜できなくて)
・童べ:名詞(子供たち)
・の:格助詞(主格:〜が)
・踏みあけ:カ行下二段活用動詞「踏みあく」の連用形
・たる:完了・存続の助動詞「たり」の連体形
・築地:名詞(ついじ:土塀のこと)
・の:格助詞
・崩れ:名詞
・より:格助詞(経由地)
・通ひ:ハ行四段活用動詞「通ふ」の連用形
・けり:過去の助動詞「けり」の終止形
関守の配置から会えぬ帰路までの原文訳

続いて、男の忍び歩きが主人に見つかり、厳しい見張りが置かれてしまう展開です。
人しげくもあらねど、たび重なりければ、あるじ聞きつけて、その通ひ路に夜な夜な人を据ゑて守らせければ、行けどもえあはで帰りけり。
人通りが多くはなかったけれど、(男が通って来ることが)たび重なったので、家の主人が聞きつけて、その通り道に毎晩毎晩見張りの人を配置して警備させたので、(男は)行ってはみるものの、どうしても(女に)会うことができなくて帰っていった。
【詳細品詞分解】第二部を表示する
・人しげく:ク活用形容詞「人しげし」の連用形(人通りが多い)
・も:係助詞
・あら:ラ行変格活用動詞「あり」の未然形
・ね:打消の助動詞「ず」の已然形
・ど:接続助詞(逆接の確定条件:〜けれど)
・たび重なり:ラ行四段活用動詞「たび重なる」の連用形
・けれ:過去の助動詞「けり」の已然形
・ば:接続助詞(順接の確定条件:〜なので)
・あるじ:名詞(主人。高子の兄たちを指す)
・聞きつけ:カ行下二段活用動詞「聞きつける」の連用形
・て:接続助詞
・その:連体詞
・通ひ路:名詞
・に:格助詞
・夜な夜な:副詞
・人:名詞(見張り番、関守)
・を:格助詞
・据ゑ:ワ行下二段活用動詞「据う」の連用形(配置する、置く)
・て:接続助詞
・守らせ:サ行下二段活用動詞「守る」の連用形、または使役の助動詞「す」の連用形
・けれ:過去の助動詞「けり」の已然形
・ば:接続助詞(順接の確定条件:〜なので)
・行け:カ行四段活用動詞「行く」の已然形
・ども:接続助詞(逆接の確定条件:〜けれども)
・え:副詞(下に打消を伴い「〜できない」)
・あふ:ハ行四段活用動詞「あふ」の未然形
・で:打消の接続助詞
・帰り:ラ行四段活用動詞「帰る」の連用形
・けり:過去の助動詞「けり」の終止形
和歌の贈答と許しまでの原文と現代語訳

男が切実な和歌を詠み、それによって事態が好転する、この章段のクライマックスです。
さて詠める。
人知れぬわが通ひ路の関守は宵々ごとにうちも寝ななむ
と詠めりければ、いといたう心病みけり。あるじ許してけり。
そうして詠んだ(歌)。
(他の人には)知られない私の通り道の見張り番は、毎晩毎晩、少しの間でも眠ってほしいものだ(そうすればあなたに逢えるのに)。
と詠んだところ、(それを聞いた相手の女性は)たいそうひどく心を痛めた。(その二人の様子を見て)主人は(二人が逢うことを)許してしまった。
【詳細品詞分解】第三部を表示する
・さて:接続詞
・詠める:マ行四段活用動詞「詠む」の已然形、または完了の助動詞「り」の連体形
・人知れぬ:名詞「人」+ラ行四段活用動詞「知る」の未然形「知れ」+打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」
・わが:代名詞「われ」+格助詞「が」
・通ひ路:名詞
・の:格助詞
・関守:名詞
・は:係助詞
・宵々:名詞
・ごと:接尾語
・に:格助詞
・うち:接頭語(ちょっと)
・も:係助詞
・寝:ナ行下二段活用動詞「寝(ぬ)」の未然形「ね」
・な:完了の助動詞「ぬ」の未然形
・なむ:他者への願望を表す終助詞(〜してほしい)
・と:格助詞
・詠めり:マ行四段活用動詞「詠む」の已然形+完了の助動詞「り」の已然形
・けれ:過去の助動詞「けり」の已然形
・ば:接続助詞
・いと:副詞
・いたう:ク活用形容詞「いたし」の連用形「いたく」のウ音便
・心病み:マ行四段活用動詞「心病む」の連用形
・けり:過去の助動詞「けり」の終止形
・あるじ:名詞
・許し:サ行四段活用動詞「許す」の連用形
・て:完了の助動詞「つ」の連用形
・けり:過去の助動詞「けり」の終止形
二条の后の秘密を明かす結びの原文訳

物語の最後の2行です。ここでは、実はこの出来事が高貴な「二条の后」の若い頃の秘密の恋愛だったことが暴露されます。
二条の后に、忍びて参りけるを、世の聞こえありければ、兄人たちの守らせ給ひけるとぞ。
二条の后(藤原高子)のもとに、(男が)人目を避けて参上していたのを、世間の噂が立ったので、(后の)お兄様たちが(見張りを置いて)警護させなさっていたということだ。
【詳細品詞分解】第四部を表示する
・二条の后:名詞
・に:格助詞
・忍び:バ行四段活用動詞「忍ぶ」の連用形
・て:接続助詞
・参り:ラ行四段活用動詞「参る」の連用形(謙譲語)
・ける:過去の助動詞「けり」の連体形
・を:接続助詞
・世:名詞
・の:格助詞
・聞こえ:名詞
・あり:ラ行変格活用動詞「あり」の連用形
・けれ:過去の助動詞「けり」の已然形
・ば:接続助詞
・兄人たち:名詞
・の:格助詞
・守らせ:サ行下二段活用動詞「守る」の連用形,または使役の助動詞「す」の連用形
・給ひ:ハ行四段活用動詞「給ふ」の連用形(尊敬語)
・ける:過去の助動詞「けり」の連体形
・と:格助詞
・ぞ:係助詞
通ひ路の関守の本文解説の確認テスト

ここまでのあらすじや原文の内容を理解できたか、簡単な読解問題を解いて確認してみましょう!定期テストで非常によく聞かれる定番の問題です。
【問題1】男はなぜ門から入らずに「築地の崩れ」から通っていたのか、理由を説明しなさい。
解答と解説を見る
【解答】二人の関係が秘密(みそか)の恋であり、門から入ると女の家族(主人)に見つかってしまうため、人目を避ける必要があったから。
【解説】「みそかなる所なれば(密かに通う場所なので)」とある通り、二人の関係は公にできない秘密の恋愛でした。そのため、正面の門から堂々と入ることはできず、子供たちが踏み崩した土塀(築地)の崩れ口という、裏口のような隠れた場所からこっそりと侵入していたのです。
【問題2】「あるじ」が見張りを置いた直接のきっかけとなったのは本文中のどの記述か。抜き出しなさい。
解答と解説を見る
【解答】たび重なりければ
【解説】「人しげくもあらねど、たび重なりければ、あるじ聞きつけて」とあるように、人通りは少なかったものの、男が毎晩のように何度も熱心に通ってきたため、ついに家の主人が気づいてしまい、見張り(関守)を配置するに至りました。
通ひ路の関守を攻略する文法と演習問題
定期テストで高得点を取るためには、ストーリー理解だけでは不十分です。「通ひ路の関守」には、文法問題の超頻出テーマが凝縮されています。特に重要な「え~で」「なむ」の識別や敬語について、わかりやすく解説していきます。
え入らでとえあはでの不可能表現の解説

この章段には、「え」という副詞と打旧の言葉がセットになった不可能の呼応表現が2箇所登場します。ここがテストでの大きな得点源になります。
・門よりもえ入らで(門からも入ることができなくて)
・行けどもえあはで帰りけり(行くけれども会うことができなくて帰った)
古文において、副詞の「え」が下にある打消の言葉(ここでは接続助詞の「で」や、打消の助動詞「ず」)と呼応すると、単なる打消(〜しない)ではなく「どうしても〜できない」という強い不可能を表します。現代語訳の記述問題で、ただの打消(「入らないで」「会わないで」)と訳してしまうと減点されるか、部分点すらもらえない可能性が高いので注意が必要です。記述の際は「入ることができなくて」「会うことができなくて」と、能力的に不可能であるというニュアンスを必ず明確に入れて訳すようにしてください。テストの選択肢問題でも、「〜しない」という単純打消の選択肢と「〜できない」という不可能の選択肢が引っ掛けとして並びますので、この呼応ルールを覚えておけば瞬時に正解を見分けることができます。
「寝ななむ」の文法構造と「なむ」の識別

和歌の中の「うちも寝ななむ」の「なむ」は、古典文法において非常によく出題される「なむ」の識別ポイントです。この「ななむ」は以下のように分解できます。
寝(ね) + な + なむ
・寝(ね):ナ行下二段活用動詞「寝(ぬ)」の未然形
・な:完了(強意)の助動詞「ぬ」の未然形
・なむ:他者への願望を表す終助詞(〜してほしい)
よくある間違いとして、自分で「寝てしまいたい(自己の意思)」や「寝てしまおう」と訳してしまうケースがありますが、終助詞「なむ」は「他者に対する願望(〜してほしい)」を意味します。つまり、男自身が眠りたいのではなく、恋路を邪魔する見張り番(関守)に対して「(私が通る時間だけでも)寝ていてほしい」と切実に願っているのです。さらに、直前の「な」は強意・完了の助動詞「ぬ」の未然形であるため、「ぜひとも(しっかり)眠ってほしい」という強調された気持ちが込められています。テストで「なむ」の識別が出た際は、接続を確認してください。未然形に接続する「なむ」は願望の終助詞ですが、連用形に接続する「なむ」は完了「ぬ」の連用形+推量「む」になります。今回は動詞の未然形(寝・ね)に接続しているため、他者への願望であると一発で見分けることができます。
敬語表現と世の聞こえの重要単語チェック

物語の最後の段落は、敬語表現と古典特有の重要語句が満載です。テスト前に必ず確認しておきましょう。
1. 敬語の識別
・「参りける」:謙譲語(ラ行四段動詞「参る」の連用形)。敬意の方向は、「男(在原業平)」から「二条の后(藤原高子)」への敬意です(貴所へ参上する)。
・「守らせ給ひける」:尊敬語(ハ行四段動詞「給ふ」の連用形)。敬意の方向は、「筆者(作者)」から「兄人(せうと)たち」への敬意です(お守りなさる)。
2. 重要語句のチェック
・「世の聞こえ」:世間の評判、噂。ここでは特に高貴な身分である高子の恋愛に対するスキャンダラスな噂を指します。
・「兄人(せうと)」:女性から見た男性の兄弟(兄や弟)。読み方が現代語と大きく異なるため、漢字の読み問題(現代仮名遣い)として頻出します。
・「とぞ(結びの省略)」:係助詞「ぞ」で文が結ばれており、下には「ある(伝聞・ありけり)」が省略されています。伝聞の語調(〜ということだ、〜だそうだ)で訳します。
古文の敬語表現や主語の判別については、こちらの解説記事も非常に参考になりますので、ぜひあわせて読んでみてください。
定期テストを想定したオリジナル読解問題

それでは、実際の定期テストに近い形でオリジナル予想問題を作成しました。挑戦してみましょう!
【問1】「人知れぬわが通ひ路の関守は宵々ごとにうちも寝ななむ」の和歌における「関守」とは、誰を何に例えたものか。本文中の言葉を使って25字以内で説明しなさい。
【問2】「いといたう心病みけり」について、なぜ「女」は心を痛めたのか。その理由として最も適切なものを次から選びなさい。
ア:男が他の女のもとへ通っているという噂を耳にしたから。
イ:男が自分のために危険を冒して会いに来て、会えないことを嘆いている切実な気持ちを知ったから。
ウ:家の主人が自分のことを信用せず、厳しい見張りを置いたことに腹が立ったから。
エ:男の歌があまりに下手で、自分の想いが伝わらないと絶望したから。
【問3】「守らせ給ひける」について、この記述から読み取れる事実として正しいものを次から選びなさい。
ア:男が女の家に泥棒として侵入するのを防ぐための防犯対策であった。
イ:二条の后の兄たちが、后の世間の評判(スキャンダル)を心配して男を締め出そうとした警護であった。
ウ:主人が男を非常に気に入っており、夜道が危ないからと護衛をつけた。
エ:見張り番たちがサボって眠ってしまったため、主人が怒って配置換えをした。
解答と解説を見る
【解答】
【問1】その通ひ路に配置されて男を監視する見張りの人。(25字)
【問2】イ
【問3】イ
【解説】
【問1】「その通ひ路に夜な夜な人を据ゑて守らせければ」とある通り、主人が男を締め出すために通り道に配置した「人(見張り・番人)」を、関所の警備兵である「関守」に例えています。
【問2】「うちも寝ななむ(せめて少しの間でも寝ていてほしい)」という男の歌には、「どうしてもあなたに会いたい」という命がけの情熱と切なさが溢れていました。それを聞いた女は、自分のために男がそこまで苦しんでいることに深く同情し、胸を痛めました。
【問3】「二条の防人(藤原高子)に、忍びて参りけるを、世の聞こえありければ、兄人たちの守らせ給ひけるとぞ」とあるように、高子がまだ普通の身分だった頃に男が忍び込んでいた噂(世の聞こえ)が立ってしまい、一族の名誉や将来(后としての入内)に傷がつくことを恐れた兄たちが、強硬手段として見張りを置いたことが背景にあります。
古文をスラスラ読解するための主語の捉え方のヒントは、こちらの記事もとても役に立ちます。
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伊勢物語通ひ路の関守の重要ポイントまとめ

『伊勢物語』第五段「通ひ路の関守」について、テストに出る重要ポイントを最後にギュッと整理しましょう。
1. 登場人物の関係性と背景
男(在原業平がモデル)と、女(のちの清和天皇の后・藤原高子)の身分違いの秘密の恋。世間の噂(世の聞こえ)を恐れた女の兄たち(あるじ・兄人たち)が見張り(関守)を置いて男を締め出した。
2. 詠まれた和歌の意味
「人知れぬ〜」の歌は、恋路を邪魔する「関守(見張り)」に「宵ごとに少しでも眠っていてほしい」と切実に願うもの。これを聞いて女はひどく心を痛め、結果として主人が二人の逢瀬を許した(歌徳説話)。
3. テスト対策頻出文法
・「え~で」:強い不可能(〜することができない)。
・「寝ななむ」:寝(動詞・未然)+な(完了助動詞「ぬ」・未然)+なむ(他者への願望終助詞)。「(見張りに)眠ってほしい」の意。
・「参る」:謙譲語(男から高子への敬意)。
・「給ふ」:尊敬語(作者から兄たちへの敬意)。
古文全体の勉強法や効率的な得点アップ術について悩んでいる方は、こちらの古文勉強法まとめ記事も必読です!
より学術的な背景や当時の「二条の后物語」の研究論文については、国立情報学研究所の文献サービスなども参考になります。
(出典:国立情報学研究所「CiNii Research」)
【問題3】最後に最終チェック!和歌の中の「ななむ」の「なむ」と同じ文法的意味・用法を持つ「なむ」を次から選びなさい。
ア:梅の花 散りなむのちの心地には
イ:いつしか梅の 咲かなむ
ウ:この花なむ 一日見えざりつる
エ:都へ去りなむ
解答と解説を見る
【解答】いつしか梅の咲かなむ。
【解説】和歌の中の「なむ」は、動詞の未然形(ここでは完了「ぬ」の未然形である「な」)に接続する他者への願望の終助詞(〜してほしい)です。「咲かなむ」の「なむ」も, 動詞「咲く」の未然形「咲か」に接続しており、「(早く)梅が咲いてほしい」という他者(自然)への願望を表す終助詞なので、同じ用法になります。他の「なむ」には係助詞や完了+推量などがあるため、接続(未然形接続か連用形接続か)をしっかり区別して識別しましょう。








