【古文の活用形の見分け方】初心者も安心!接続で解く最強のコツ

「未然、連用、終止…古文の活用形って、種類が多すぎて見分け方がさっぱりわからない!」
「古典文法が苦手で、テストの点数が伸び悩んでいる…」
古文を学ぶ多くの高校生が、一度はこのような壁にぶつかります。複雑に見える活用形ですが、実はあるコツさえ掴んでしまえば、驚くほど簡単に見分けられるようになります。
この記事では、古文の学習でつまずきがちな「活用形の見分け方」に焦点を当て、その核心となるルールから実践的なテクニックまでを網羅的に解説します。この記事を最後まで読めば、あなたの古文に対する苦手意識は、きっと得意意識に変わるはずです。
古文の活用形の見分け方【基本ルール編】

なぜ重要?大学入試と古文の活用形


りょうた君、みちかさん、そもそもなぜ活用形を一生懸命覚えないといけないと思いますか?

うーん、やっぱりテストに出るから、ですかね…?正直、面倒だなって思っちゃいます。

読解で必要になるから、だと思います。でも、具体的にどう役立つのかはいまいち…。

二人とも良いところに気づいていますね。結論から言うと、活用形の理解は大学入試で点を取るために必須であり、古文を正確に読み解くための土台になるからです。
大学入試、特に大学入学共通テストでは、文法問題として活用形そのものの知識が直接問われることがあります。ここで点を落とすのは非常にもったいないです。
さらに重要なのは、活用形が読解に与える影響です。活用形を見分けることで、それに続く助動詞の意味(例えば、尊敬・過去・打ち消しなど)を正確に特定できます。
これができなければ、文章の意味を正しく捉えることはできません。言ってしまえば、活用形の知識は、古文という外国語のルールを学ぶようなものなのです。面倒に感じるかもしれませんが、このルールを覚えれば、古文の世界が驚くほどクリアに見えてきますよ。
まずは6つの活用形の役割と意味を理解

活用形の見分け方を学ぶ前に、まずは6種類ある活用形が、それぞれどのような役割や意味を持っているのかを理解しましょう。単に形を暗記するのではなく、核となるイメージを掴むことが大切です。
活用形 | 核となるイメージ | 主な役割 |
未然形(みぜんけい) | 「まだ、そうではない」 | 打ち消しや仮定・推量の助動詞に続く |
連用形(れんようけい) | 用言(動詞など)に連なる | 動詞・形容詞や、過去・完了の助動詞に続く |
終止形(しゅうしけい) | 文を終止させる | 文末に来る。言い切りの形 |
連体形(れんたいけい) | 体言(名詞)に連なる | 名詞や助詞(が、の、に、を等)に続く |
已然形(いぜんけい) | 「すでに、そうなっている」 | 接続助詞「ば・ど・ども」に続き、確定条件を表す |
命令形(めいれいけい) | 命令する | 文末に来て、命令・呼びかけを表す |

なるほど、漢字の意味を考えるとイメージしやすいですね!未然は『未だ然らず』、已然は『已に然り』ってことですね。

その通り!言葉のイメージと役割をセットで覚えるのが、理解への近道です。
見分け方の鍵は活用形の直後の言葉

ここからが本題です。古文の活用形を見分ける最も重要で基本的な方法は、その言葉の「直後」に、どのような言葉が続いているかを確認することです。
一部の例外はありますが、ほぼすべての活用形は、接続する言葉(助動詞や助詞など)が決まっています。つまり、直後の言葉を見れば、前の言葉がどの活用形になっているのかをパズルのように特定できるのです。
例えば、「~ず」という打ち消しの助動詞があれば、その直前は必ず「未然形」になります。逆に、「~て」という接続助詞があれば、その直前は「連用形」です。
この「接続のルール」を覚えることが、活用形マスターへの最短ルートです。これから各活用形にどのような言葉が続くのかを具体的に見ていきましょう。
未然形・連用形に続く代表的な言葉

まずは未然形と連用形です。この二つは多くの助動詞が接続するため、非常に重要です。

うわっ、覚えることがたくさんありそう…。

大丈夫!最初は全部覚えなくても、『これが出てきたら未然形!』という代表選手だけ押さえればOKですよ。
【未然形に続く主な言葉】
種類 | 代表的な言葉 |
助動詞 | ず、む(ん)、むず(んず)、まし、じ、まほし |
助詞 | ば(仮定条件)、で |
【連用形に続く主な言葉】
種類 | 代表的な言葉 |
助動詞 | けり、つ、ぬ、たり、き、けむ(けん) |
助詞 | て、ながら、つつ |
その他 | 動詞、形容詞、形容動詞 |
特に、打ち消しの「ず」の前は未然形、過去の「けり」や完了の「つ」「ぬ」の前は連用形、というのは頻出パターンなので、必ず覚えてください。
終止形・連体形に続く代表的な言葉

次に、終止形と連体形です。これらは文の終わり方や、名詞との繋がりで判断します。
【終止形に続く主な言葉】
種類 | 代表的な言葉 |
助動詞 | べし、らむ(らん)、らし、めり、なり(伝聞・推定) |
助詞 | とも、な(禁止) |
その他 | 文末(言い切り) |
【連体形に続く主な言葉】
種類 | 代表的な言葉 |
助動詞 | なり(断定)、ごとし |
助詞 | が、の、を、に、へ、にて、して など |
その他 | 体言(名詞)、係り結びの結び |
終止形は基本的に文の終わりに来ますが、「べし」のように終止形に接続する助動詞もあります。
一方で連体形は、その名の通り「体言(名詞)」に連なるのが最大のポイントです。直後に名詞があれば、連体形だと判断できます。また、「ぞ・なむ・や・か」といった係助詞があると、文末が連体形になる「係り結び」が起こることも重要です。
已然形・命令形に続く代表的な言葉

最後に、已然形と命令形です。この二つは接続する言葉がはっきりしているため、比較的見分けやすいでしょう。
【已然形に続く主な言葉】
種類 | 代表的な言葉 |
助詞 | ば、ど、ども |
その他 | 係り結びの結び(「こそ」がある場合) |
【命令形に続く主な言葉】
種類 | 代表的な言葉 |
その他 | 文末(命令・呼びかけ) |
已然形を見分ける最大のヒントは、接続助詞の「ば」「ど」「ども」です。特に「已然形+ば」は「~ので、~と、~ところ」という意味の確定条件を表す超重要構文です。
命令形は、文字通り命令を表し、基本的に文末にしか来ません。動詞の言い切りの形がエ段の音で終わることが多いのも特徴です(例:走れ、書け)。
品詞別!古文の活用形の見分け方【実践編】

「ず」でわかる!動詞の活用の種類

活用形を見分けるには、その動詞がどの活用の種類(例:四段活用、上一段活用など)に属するかを知る必要があります。ここでは、有名な「ず」を使った動詞の活用の種類の見分け方を紹介します。
【動詞の活用 見分けフロー】
- STEP1:変格活用か?
- カ行変格活用:「来(く)」1語のみ
- サ行変格活用:「す」「おはす」の2語
- ナ行変格活用:「死ぬ」「往ぬ」「去ぬ」の3語
- ラ行変格活用:「あり」「をり」「はべり」「いまそがり」の4語
- まずは、これらの特殊な動詞ではないかを確認します。
- STEP2:下一段・上一段活用か?
- 下一段活用:「蹴る」1語のみ
- 上一段活用:「着る」「似る」「煮る」「見る」「射る」「鋳る」「居る」「率る」「干る」「乾る」など(ひいきにみゐる、と覚える)
- 次に、これらの暗記で対応できる動詞かを確認します。
- STEP3:「ず」をつけて判断
- STEP1,2に当てはまらない動詞は、打ち消しの助動詞「ず」をつけてみましょう。「ず」の直前の音がどうなるかで、残りの活用を判断できます。
- ア段の音 + ず → 四段活用(例:書か・ず)
- イ段の音 + ず → 上二段活用(例:起く→起き・ず)
- エ段の音 + ず → 下二段活用(例:受く→受け・ず)
- STEP1,2に当てはまらない動詞は、打ち消しの助動詞「ず」をつけてみましょう。「ず」の直前の音がどうなるかで、残りの活用を判断できます。
この手順で、ほとんどの動詞の活用の種類を特定できます。ただし、「恨む」「飽く」など一部例外もあるため、注意が必要です。
形容詞・形容動詞の活用の見分け方

形容詞と形容動詞の見分け方は、動詞に比べるとシンプルです。
【形容詞の見分け方】
形容詞は、終止形(言い切りの形)が「~し」で終わります。活用は「ク活用」と「シク活用」の2種類です。
- ク活用:言い切りの形が「し」で終わり、その「し」を取った部分が語幹。(例:美し、楽し)
- シク活用:言い切りの形が「し」で終わり、その「し」を取った部分の最後が「し」。(例:著し(しるし)) 見分け方は、連用形で「~なる」に繋がるかどうかを試すのが簡単です。「美しくなる」のように自然に繋がればク活用、「著しくなる」のように繋がればシク活用です。
【形容動詞の見分け方】
形容動詞は、終止形が「~なり」か「~たり」で終わります。これがそのまま活用の種類の名前になっています。
- ナリ活用:終止形が「なり」で終わる。(例:静かなり、あはれなり)
- タリ活用:終止形が「たり」で終わる。(例:堂々たり、平然たり)
見分け方は簡単で、言い切りの形が「なり」か「たり」かを確認するだけです。

【要注意】紛らわしい活用形の見分け方


先生、『ぬ』と『ね』が出てくると、どっちがどっちだか分からなくなります…。

良い質問ですね!そこは多くの人がつまずくポイントです。でも、接続のルールを使えば見分けられますよ。
ここでは、特に間違いやすい活用形の組み合わせについて、見分け方のコツを解説します。
1. 「ぬ」と「ね」の識別
「ぬ」と「ね」には、完了の助動詞「ぬ」と、打ち消しの助動詞「ず」の活用形がそれぞれあり、非常に紛らわしいです。
形 | 助動詞 | 活用形 | 接続 | 意味 |
ぬ | 完了「ぬ」 | 終止形 | 連用形 | ~た、~てしまった |
ね | 完了「ぬ」 | 命令形 | 連用形 | ~てしまえ |
ぬ | 打消「ず」 | 連体形 | 未然形 | ~ない |
ね | 打消「ず」 | 已然形 | 未然形 | ~ない |
見分けるポイントは、直前の動詞が何形かです。
- 連用形 + ぬ・ね → 完了の助動詞「ぬ」
- 未然形 + ね → 打ち消しの助動詞「ず」
また、文中に係助詞「こそ」があれば、文末は已然形になるため、その「ね」は打ち消しの「ず」の已然形だと判断できます。
2. 終止形と連体形の識別
四段活用動詞は、終止形と連体形が同じ「う」の音になるため、文脈判断が必要です。
- 原則:文末で言い切りなら終止形。下に体言(名詞)が続いていれば連体形。
- 係り結び:文中に「ぞ・なむ・や・か」があれば、文末は連体形。
この識別は読解力も問われる部分なので、多くの問題に触れて慣れていくことが重要です。
このあたりの複雑な文法は、プロの解説でスッキリ解決!
暗記に役立つ!助動詞の接続の覚え方

ここまで解説した接続のルールは、語呂合わせで覚えると効率的です。いくつか代表的なものを紹介します。

語呂合わせ!そういうの好きです!
接続する活用形 | 該当する主な助動詞 | 覚え方のコツ(語呂合わせ例) |
---|---|---|
未然形接続 | る、らる、す、さす、しむ、ず、む、むず、まし、じ、まほし | 「尊敬5つ(る・らる・す・さす・しむ)」+「ムズムズじんましんまー欲しい(む・ず・むず・じ・まし・まほし)」 |
連用形接続 | き、けり、つ、ぬ、たり(完了)、けむ、たし | 「月蹴りぬ。煙足したり。(つきけりぬ、けむたしたり)」 |
終止形接続 | らむ、べし、まじ、らし、めり、なり(推定) | 「まじメリーら知らんべしなり。(まじ・めり・らし・らむ・べし・なり)」 |
連体形接続 | なり(断定)、ごとし | そのまま覚える(数が少ないため) |
体言・助詞などに接続 | なり(断定)、たり(断定)、ごとし | 「断定の『なり』『たり』と『ごとし』」と覚える |
特殊な接続 | り(サ変未然形・四段已然形) | 「サ未四已(さみしい)『り』かちゃん」または「e段につく『り』」と覚える |
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最終的には、助動詞の「接続・活用・意味」をすべて網羅した一覧表を頭に入れることがゴールです。何度も見返して、完璧にマスターしましょう。
助詞の接続のマスターで最後の仕上げ


「助動詞の接続ルールを覚えれば、活用形の見分けはほぼ完璧に近付きます。でも、さらに万全を期すなら、助詞との接続もマスターするのがおすすめです。

助詞ですか?『て・に・を・は』みたいな…あれも活用形と関係があるんですね。

その通り!助動詞が動詞に様々な意味を付け加える『エンジン』だとすれば、助詞は文と語の関係を示す『精密なナビゲーションシステム』のようなもの。助動詞が隠れていたり、判断に迷ったりしたときの、最後の決定的なヒントになってくれるんです。
特に重要なのは、文章の意味を大きく左右する接続助詞や、話し手の願望を表す終助詞です。すべてを一度に覚えるのは大変なので、まずは「超重要」なものから確実に押さえていきましょう。
【超重要】これを知らないと致命的!「ば」の使い分け
古文読解で最も重要と言っても過言ではないのが、助詞「ば」の使い分けです。接続する活用形によって意味が180度変わるため、必ず区別できるようにしてください。
接続する活用形 | 形 | 訳し方(意味) | 具体例 |
---|---|---|---|
未然形 | 未然形+ば | 「もし~ならば」(仮定条件) | 「花咲かば、行かむ」(もし花が咲くならば、行こう) |
已然形 | 已然形+ば | 「~なので・~と・~ところ」(確定条件) | 「都に着けば、喜びけり」(都に着いたので、喜んだ) |

本当だ!全然意味が違いますね!『もしも』の話か、『実際にそうなった』話かを見分けるカギなんだ。

その通り!この違いが分からないと、文章の前提条件を読み間違えてしまいます。まずはこの『ば』の識別を完璧にすることが、読解力アップの第一歩ですよ。
【重要】頻出の接続助詞と格助詞
次に、会話文や地の文で頻繁に登場する助詞を押さえましょう。
- 連用形に接続
- て、して、ながら、つつ:これらは現代語でも使うのでイメージしやすいですね。「~して」「~しながら」という意味で、動作の継続や同時進行を表します。直前が連用形であることの強いサインになります。
- 已然形に接続
- ど、ども:「~けれども」という意味の逆接を表します。已然形+「ど・ども」はセットで覚えてしまいましょう。
- 連体形に接続
- の、が、を、に、へ などの格助詞:これらの助詞の前は、原則として連体形になります。これは「美しき(花)を」のように、格助詞の前に来るべき名詞(体言)が省略されている場合を見抜く大きなヒントにもなります。
【発展】願望・詠嘆を表す助詞たち
少しレベルが上がりますが、話し手の「~したいなあ」という願望や、「~だなぁ」という深い感動を表す助詞も知っておくと、心情を読み取る力が格段に上がります。これらはセットで覚えるのがおすすめです。

願望を表す助詞…ですか?面白そう!
接続する活用形 | 代表的な助詞 | 訳し方(意味) |
---|---|---|
未然形 | ばや | 「~したいなあ」(自己の願望) |
連用形 | もがな、もが、てしか、にしか | 「~があったらなあ、~であってほしいなあ」 |
終止形 | な | 「~だなぁ」(詠嘆・感動 |
例えば、文末が「~ばや」で終わっていたら、たとえ動詞が省略されていても「ああ、誰かが何かをしたいと願っているんだな。そして『ばや』の前は未然形だな」と、文の構造と話者の心情を同時に読み取ることができます。
このように、助詞は活用形を見分けるためのヒントであると同時に、文章をより深く、立体的に理解するためのツールでもあります。助動詞と合わせて、少しずつ語彙を増やしていきましょう。
助詞の接続のまとめ
- 未然形に接続する助詞:ば(もし~ならば)、で(~ないで)、ばや、なむ
- 連用形に接続する助詞:て、して、ながら、つつ、てしか、にしか、もがな、もが、そ
- 終止形に接続する助詞:と・とも(~としても)、な(~するな)
- 連体形に接続する助詞:の、が、を、に、へ、より、から、にて、して(格助詞の多く)、ものの、ものを、ものから、ものゆゑ、
- 已然形に接続する助詞:ば(~ので)、ど、ども(~けれども)
結論:古文の活用形は接続で見分けられる

これまで見てきたように、古文の活用形には多くのルールがあります。複雑に感じるかもしれませんが、その根幹にあるのは、「直後の言葉に何が来るか」という接続のルールです。これをマスターすることが、古文読解の能力を飛躍させるための最も確実で、最も効率的な戦略だと言えます。
なぜなら、活用形とそれに続く語の関係は、現代語の「て・に・を・は」が文の骨格を作るのと同様に、古文の文章構造そのものを決定づける「設計図」の役割を果たしているからです。接続のルールを理解するということは、単なる暗記作業ではありません。それは、古文という言語の文法的な構造を、論理的に読み解くための「鍵」を手に入れることに等しいのです。
この「鍵」を手に入れると、あなたの古文の世界は劇的に変わります。
第一に、読解のスピードと精度が格段に上がります。例えば、「~ぬ」という形が出てきたときに、「これは連用形接続だから完了の『ぬ』だ」と瞬時に判断できれば、いちいち辞書を引いたり、文法書を確認したりする時間は不要になります。迷いが消えることで、文章の流れに集中でき、内容をスムーズに追えるようになるでしょう。
第二に、省略された主語さえも推測できるようになります。古文では頻繁に主語が省略されますが、尊敬の意味を持つ助動詞「る・らる」や「す・さす・しむ」がどの動詞に接続しているか、その活用形は何かを正確に捉えることで、「この尊敬語は高貴な人物に向けられているから、主語は〇〇だろう」というように、文の構造から登場人物を特定する高度な読解が可能になります。
そして最後に、作者が込めた微妙なニュアンスまで読み取れるようになります。例えば、同じ「もし~ならば」という仮定を表すにも、接続が異なる助動詞を使い分けることがあります。なぜ作者はこちらの助動詞を選んだのか。そこに込められた心情や意図を考えることは、古文読解の最も面白い部分であり、その入り口に立つために活用形の知識は不可欠なのです。
もちろん、ラ変型の識別で必要になる文脈判断や、一部の例外的な動詞など、接続ルールだけでは対応しきれない「応用問題」も存在します。しかし、それらは基本ルールという盤石な土台があって初めて挑戦できるものです。まずはこの記事で紹介した接続のルールを、声に出して読んだり、実際に問題の中で見つけたりしながら、徹底的に身体に染み込ませてください。
それができれば、古文は「意味不明な記号の羅列」から、「論理的に意味が読み取れる面白い物語」へと変わるはずです。その変化を、ぜひあなた自身で体験してみてください。
初心者でもわかる古文の活用形の見分け方【総まとめ】
- 活用形の理解は大学入試の文法・読解問題で必須
- 活用形には未然・連用・終止・連体・已然・命令の6種類がある
- 各活用形は核となるイメージと役割を持つ
- 見分け方の最大の鍵は直後に接続する言葉
- 打ち消しの「ず」の前は未然形
- 過去の「き」「けり」、完了の「つ」「ぬ」の前は連用形
- 文末で言い切る場合は基本的に終止形
- 下に体言(名詞)が続く場合は連体形
- 「ぞ・なむ・や・か」の係り結びでは文末が連体形になる
- 「ば」「ど」「ども」の前は已然形
- 「こそ」の係り結びでは文末が已然形になる
- 動詞の活用は「変格→上一段・下一段→ず接続」の順で見分ける
- 形容詞は「し」で終わり、形容動詞は「なり・たり」で終わる
- 紛らわしい「ぬ・ね」の識別は直前の動詞の活用形で判断する
- 接続のルールは語呂合わせで効率的に暗記する