古文
PR

【全訳付】共通テスト2026国語古文を徹底解説!解答のコツ

2026共通テスト古文のさまざまな内容を象徴したアイキャッチ画像
たく先生
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

こんにちは。たく先生です。受験生の皆さん、共通テストお疲れ様でした。特に国語の古文、手応えはいかがでしたか。「文章が長くて読み切れなかった」「選択肢で迷ってしまった」という声も聞こえてきそうです。

今回の『うつほ物語』は、一見読みやすいようでいて、実は細かな文法や事実関係の照合を求める良問揃いでした。この記事では、2026年共通テスト国語古文の全訳と、正解に至るための思考プロセスを徹底的に解説します。復習はもちろん、来年以降の対策にも役立ててくださいね。

この記事でわかること

  • 2026年共通テスト古文『うつほ物語』の完全な現代語訳と詳細なあらすじ
  • 「え~ず」「てむ」など、文法知識を使った「確実な」選択肢の絞り込み方
  • 問題作成者が仕掛けた「主語のすり替え」などのひっかけパターンの分析
  • 全問・全選択肢の詳細な正誤解説と、次につながる学習ポイント

まずは本文が手元にない人は以下のリンク先から問題と模範解答を手に入れてください。

広告

2026年共通テスト国語古文の全訳と本文解説

まずは、今回の出題となった『うつほ物語』の本文内容を正確に把握しましょう。古文読解の基本は、やはりストーリーの骨格をつかむことです。単に訳すだけでなく、「なぜその表現が使われているのか」という背景まで踏み込んで理解することで、設問への対応力が格段に上がります。ここでは、場面ごとに区切って全訳(現代語訳)と詳細な読解ポイントを解説します。

出典のうつほ物語とあらすじ

うつほ物語の作品背景とテーマ:音楽の霊力と秘伝継承

今回の出典は、平安時代中期の長編物語『うつほ物語』です。この作品は、日本最古の長編物語とも言われ、『源氏物語』にも多大な影響を与えた重要な作品です。物語の中心テーマは「音楽(琴)の秘伝」の継承。音楽が単なる芸術を超えて、天変地異を起こしたり、超自然的な力(霊力)を持ったりするものとして描かれているのが最大の特徴です。

今回の場面は「国譲(くにゆずり)」の巻に関連するパートで、主人公の一人である「仲忠(なかただ)」が、生まれたばかりの娘「いぬ」に、一族に伝わる伝説の名器「龍角(りゅうかく)」を譲ろうとする非常に象徴的なシーンです。仲忠は琴の達人ですが、その母である「尚侍(ないし)のおとど」は、さらに別格の「神レベル」の演奏能力を持つ人物として描かれています。

文脈として押さえておきたいのは、「琴=権威・霊力の象徴」であり、それを誰がどのように受け継ぐかが、一族の運命を左右するということです。また、仲忠の妻である「宮(女一の宮)」が出産直後で体調を崩しているという状況も、物語の展開における重要な伏線となっています。この「音楽の力」と「家族の継承」という二つの軸を意識しながら読み進めることが、内容把握の鍵となります。

登場人物の整理と関係性

人物名役割と特徴
中納言(仲忠)琴の名手であり、いぬの父。非常に高い演奏技術を持つが、時にその力は自然を荒れさせるほど強烈。
尚侍のおとど仲忠の母。伝説的な琴の達人。彼女の演奏は調和をもたらし、人を癒やす力がある。物語上の最強のトリックスター。
いぬ仲忠と宮の間に生まれたばかりの娘(赤ん坊)。名器「龍角」の正当な継承者とされる。
仲忠の妻。出産直後で臥せっている(病床にある)。母の演奏によって劇的に回復する。
2026年共通テスト古文『うつほ物語』登場人物相関図:尚侍のおとど・仲忠・いぬ

冒頭の現代語訳と重要単語

物語は、仲忠が母である尚侍のおとどに、名器「龍角」の使用許可を求めるところから始まります。ここでは、母子の会話における敬語の使い分けや、尚侍の判断のロジックを読み取ることが重要です。

【現代語訳 1】

中納言(仲忠)は、「あの『龍角(りゅうかく)』という琴を頂戴して、娘(いぬ)のお守りにいたしましょう」と申し上げた。
尚侍(ないし)のおとど(仲忠の母)は、ふふっと笑って、「(生まれたばかりで)なんとまあ早いこと。それにしても、このような(出産の)折に言うことでしょうか」とおっしゃるが、(続けて)「並大抵のことならどうしましょうか(断るところですが)、この『琴の一族』がいる所、琴の音がする所には、天人が空を飛んで聞きにいらっしゃるということですので、(天人が娘を守ってくれるよう)琴を添えておこうと思って、このように申し上げるのです」と言った。

尚侍のおとどは、典侍(ないしのすけ)を使って、大将のおとど(仲忠の父)に、「あの一族の琴が、ここで必要とされているようです。持って来させましょう」と申し上げなさったので、(大将は)急いで三条殿(自邸)にお渡りになって、琴を持たせて(こちらへ)いらっしゃった。

【読解の深掘り】
尚侍のおとどが最初に「いつしかとも(気が早い)」と笑ったのは、生まれたばかりの赤子にいきなり家宝の名器を渡そうとする仲忠の親バカぶり(あるいは急ぎすぎな態度)に対する反応です。「かやうの折(このような時)」とは、出産直後の慌ただしい状況を指しています。しかし、尚侍は単に拒否したわけではありません。「おほかたのこと(一般的なこと)」ならば断るけれど、自分たちは「琴の一族」であり、琴には天人を呼び寄せて守護させる力があるから、特別に許可するという論理展開です。ここには「一般常識」対「一族の特殊事情」という対比構造があります。また、尚侍が自ら動くのではなく、典侍(ないしのすけ)を「して(使者として)」夫に伝えさせている点も、貴族社会の段取りを示しています。

仲忠の演奏場面の現代語訳

琴が到着し、仲忠がいよいよ演奏を始めます。ここの描写は、仲忠の演奏の性質(激しさ・凄み)を理解する上で非常に重要であり、設問でも問われるポイントです。

【現代語訳 2】

(宮の兄弟である)三の宮が琴をお受け取りになり、中納言(仲忠)に手渡されたので、(見ると)唐風の刺繍の袋に入っている。(仲忠は)赤ん坊(いぬ)を懐に入れたまま、琴を取り出しなさって、「長年、この曲をどのように弾きましょうか、どう弾きこなしましょうかと思い悩み嘆いてきましたが、(赤ん坊の)将来のことはわかりませんが(今弾きましょう)」などと言って、『法性(ほうしょう)』という曲を、華やかに弾く。
その音は、たいそう誇らしげで賑やかであると同時に、しみじみと凄みがある。万物の音が多く響き、(自然界の音と)琴の調和した音が、向かい合って聞くよりも、遠くまで響き渡った。

【読解の深掘り】
ここで注目すべきは、仲忠の演奏スタイルと、その音色がもたらす効果です。まず、仲忠は「児(ちご)を懐(ふところ)に入れながら」、つまり赤ん坊を抱いた状態で演奏しています。これは単なる「ながら動作」ではなく、赤ん坊に琴の音色(霊力)を直接浴びせ、継承者としての魂を刻み込む儀式的な意味合いを含んでいます。また、演奏された曲『法性』の音色は、「誇らしげ」「賑やか」であると同時に、「凄み」があると表現されています。これは仲忠の演奏技術の高さを示す一方で、その力が強大すぎて、周囲の環境(自然界)に強烈な影響を与えてしまうことの予兆でもあります。「向かい合って聞くよりも遠くまで響き渡った」という表現は、音が物理的な距離を超えて拡散していく様子、つまり常人離れしたパワーを描写しています。

仲忠の琴の演奏描写:赤子を懐に入れて自然界を荒れさせる様子

尚侍のおとどの現代語訳

仲忠の演奏があまりに凄まじく、自然界が荒れ始めたため、母である尚侍のおとどが交代します。ここでは「静」と「動」、「破壊」と「調和」の対比が描かれます。

【現代語訳 3】

中納言が、このように(子の誕生を祝うのに)ふさわしい曲を、音高く弾くと、風がひどく荒々しく吹く。空の様子が騒がしげなので、(仲忠は)「いつものように、物の怪(もののけ)などが手出ししにくい(ほど圧倒されている、あるいは荒れ狂っている)のだな。やっかいだ」と思って、弾くのをやめて、尚侍のおとどに申し上げなさる。
「今、もう一曲お聞かせしようと思いましたが、『(空模様や霊的なものが)騒がしいので、とても弾けません(これ以上は不吉です)。これに母上がお手をお触れになって、鬼を逃がしてくださいませ』」と申し上げなさると、(尚侍のおとどは)「きまりが悪い(みっともない)ことのようです」とおっしゃる。
君(仲忠)が、「仲忠のためには、これ(母上の演奏)に勝る機会はございません」と申し上げなさると、尚侍のおとどは、御床(みとこ)から下りなさって、琴をお取りになって、曲を一つお弾きになる。

【読解の深掘り】
仲忠の演奏によって「風いと声荒く吹く」「空のけしき騒がしげ」という異常事態が発生しました。『うつほ物語』において、未熟な(あるいは力が強すぎる)演奏者が弾くと、鬼神や物の怪を刺激してしまい、場が荒れることがあります。仲忠自身もそれを自覚しており、「わづらはし(やっかいだ)」と感じて演奏を中断します。ここで彼が母に求めたのは、「鬼逃がさせたまへ」という役割です。つまり、母の演奏には、荒ぶる霊を鎮め、場を浄化する力があるということです。尚侍が「はしたなげ(きまりが悪い)」と言ったのは、息子が弾いた後に自分がしゃしゃり出る謙虚さの表れですが、結果として彼女が登場することで、物語の緊張感はクライマックスに達します。

尚侍のおとどの奇跡:荒ぶる場を鎮め病を治す浄化の演奏

結末の現代語訳と読解ポイント

母の演奏による奇跡的な効果が語られます。音楽が医療的な効果(ヒーリング)をもたらすという、本作特有の思想が色濃く反映された場面です。

【現代語訳 4】

その音色は、まったく言葉では言い表せない。中納言(仲忠)の腕前は、趣深く、険しい(ほど凄い)までで、雲や風の様子など、空の色が格別になるものであったが、この(尚侍のおとどの)お手前は、病気がある者、恐れおののき、しょげている人も、これを聞けば皆(苦しみを)忘れて、心が晴れ晴れとし頼もしく、寿命が延びるような心地がする。

こういうわけなので、宮(産後の妻)は、お母上(尚侍)の御琴をお聞きになったので、ただ寝ていらっしゃった時よりも若々しく、(出産という)大仕事をしたともお思いにならず、苦しいこともなくて起き上がっていらっしゃる。
中納言の君(仲忠)が、「(体に)悪いようです。やはり横になってお聞きください」と申し上げなさると、宮は、「たった今は苦しくもありません。この御琴を聞いたので、苦しかったのも、すべて治ってしまいました」と言って座っていらっしゃる。
女御の君(宮の母)や尚侍のおとどが、「風邪をおひきになってしまうでしょう」と言って、大騒ぎして(宮を)寝かせ申し上げなさった。琴は、弾き終わられたので、袋に入れて、宮の枕元に、守り刀を添えて置いた。

【読解の深掘り】
最後の場面では、仲忠と尚侍の演奏の質的な違いが明確に語られます。仲忠の演奏が「自然界を激変させる(雲や風を変える)」動的な力を持つのに対し、尚侍の演奏は「人の心身を治癒し、寿命を延ばす」静的かつ生命的な力を持っています。産後の肥立ちが悪かった宮が、演奏を聴いただけで「すべて治ってしまいました」と言って起き上がるシーンは、まさに奇跡です。しかし、周囲(女御や尚侍)は現実的に「風邪をひいてしまう(風邪ひきたまひてむ)」と心配して寝かせつけています。この「超自然的な奇跡」と「現実的な身体への配慮」が入り混じるラストシーンは、物語のリアリティを高めています。最後に琴が「守り刀」と共に置かれることで、琴自体が魔除けの役割を果たすことが再確認されて終わります。

2026年共通テスト国語古文の解説と全訳の解答

ここからは、実際の問題解説に入ります。なんとなくの雰囲気で解くのではなく、「なぜその選択肢が正解で、他が間違いなのか」を論理的に詰めていきましょう。特に今年の共通テストは、文法の正確な理解が正答率を分ける鍵となりました。

たく先生
たく先生

古文は「文法」と「事実確認」のゲームです。感情移入しすぎず、クールに分析するのがコツですよ!特に「敬語」と「助動詞」は裏切りません。

第4問問1と問2の文法と正解

問1(語句解釈)

古文単語と文法的判断を組み合わせた、基礎力が問われる問題です。

【ア】解答番号 23:①

本文:「『騒がしければ、えなむ。…』」

  • 正解の根拠: ここで最も重要なのは、副詞「え」の呼応のルールです。「え」の下には、必ず打消語(ず・じ・まじ・で・不能の動詞など)が伴い、「〜できない(不可能)」という意味を作ります。本文では「えなむ」の後ろが省略されていますが、「え」がある以上、文意は「不可能」でなければなりません。選択肢の中で「(弾くことが)できない」という不可能の意味を含んでいるのは①のみです。
  • 他の選択肢の誤り: ②の「やめてください」は「依頼」であり、「え」の用法とは異なります。③④の「〜なったら」は仮定条件ですが、「騒がしければ(已然形+ば)」は確定条件(〜ので)なので文法的にも誤りです。
古文重要文法:「え」+打消語=不可能(~できない)

【イ】解答番号 24:③

本文:「『いはしたなげにぞあめる』」

  • 正解の根拠: 形容動詞「はしたなし」は、「中途半端だ」「きまりが悪い」「みっともない」という意味を持つ重要単語です。ここでは、息子(仲忠)が凄まじい演奏をした後に、母である自分がしゃしゃり出て演奏するのは「気が引ける」「きまりが悪い」という心情を表しています。また、「あめる」は「あるめり(あるようだ)」の撥音便+推定です。これらを合わせると、③「自分にとって体裁が悪いようだ」が正解となります。

【ウ】解答番号 25:④

本文:「『風邪ひきたまひてむ』」

  • 正解の根拠: 助動詞の連語「てむ」の識別です。「て(強意・完了の助動詞『つ』の未然形)」+「む(推量の助動詞『む』)」の形は、「きっと〜してしまうだろう(強意+推量)」という確述用法になります。産後の宮が起き上がってしまったので、周囲が「このままではきっと風邪をひいてしまうでしょう」と案じている場面です。④の「おひきになってしまうでしょう」が、文法的にも文脈的にも完璧な訳となります。
古文重要文法:「てむ」の識別と確述用法(強い予測)

問2(文法・敬語)

正解:② (解答番号 26)

この問題は、助動詞の意味と敬語の方向性が複合的に問われました。

  • 正解の理由(選択肢②): 「取らせむ」の「む」は文末にあり、主語が「私(尚侍)」であるため、意志(〜しよう)を表します。尚侍のおとどが「(夫に命じて)琴を持ってこさせよう」あるいは「(息子に)与えよう」としている意思表示であり、直前の「琴が必要とされているようだ」という認識とも合致します。
  • 不正解の理由:
    • ①: 「聞こゆるなり」の「なり」は、「聞こゆる(連体形)」に接続しています。連体形接続の「なり」は断定(〜である)または所在・説明です。選択肢は「伝聞(〜だそうだ)」としていますが、伝聞なら終止形接続(聞こゆなり)になるはずです。
    • ③: 「はべら」は丁寧語の補助動詞であり、聞き手への敬意を表します。「謙譲語」としている点が誤りです。
    • ④: 「聞こしめせ(お聞きになって)」と言われている動作主は、ベッドにいる「宮(妻)」です。尊敬語は動作主を高めるため、これは宮への敬意です。選択肢は「尚侍のおとど」への敬意としているので誤りです。

第4問問3の内容合致の解答

共通テスト古文の設問ひっかけパターン:主語のすり替えと文末の嘘

正解:② (解答番号 27)

本文の記述と合致するものを選ぶ問題ですが、選択肢の細部に「嘘」が混ざっているのが特徴です。

  • 正解の理由(選択肢②): 「誕生早々に気が早いことだと言った」という記述は、本文の「いつしかとも、はた(なんとまあ早いことよ)」という尚侍のセリフと完全に一致します。また、その後の展開とも矛盾しません。最も傷のない選択肢です。
  • ひっかけポイント(選択肢④): 「尚侍のおとどと典侍は、相談の上で」という部分が誤りです。本文では「尚侍のおとど、典侍して(典侍を使って)…と聞こえたまへれば」とあり、尚侍が一方的に指示を出し、典侍は単なるメッセンジャーとして動いただけです。対等な「相談」という事実は描かれていません。
  • その他の誤り:
    • ①:「仲忠は…守り続けてゆくと誓った」とありますが、本文では「娘の守りにしはべらむ(琴を娘のお守りにしましょう)」と言っており、「琴が娘を守る」という文脈です。「仲忠が琴を守る」という決意ではありません。
    • ③:「一般的なことなので」が誤りです。尚侍は「おほかたのこと(一般的なこと)なら断るが、琴の一族だから特別だ」と言っています。

第4問問4の心情説明の正解

正解:④ (解答番号 28)

心情やその場の状況説明として適切なものを選びます。ここでも「事実の捏造」を見抜く力が試されます。

  • 正解の理由(選択肢④): 「仲忠の願いを受けたもので、その音色は言葉にできないすばらしさだった」という内容は、本文の「仲忠がためには…(仲忠のためにはこれ以上の機会はない)」という発言や、「その音、さらに言ふ限りなし」という描写と合致します。過不足のない記述です。
  • ひっかけポイント(選択肢⑤): 「宮自身も演奏に参加した」という記述が大嘘です。宮は「起き居たまへり(起きて座っていらっしゃった)」だけであり、琴を弾いたという事実はどこにもありません。感動的なシーンの勢いで読み進めると、最後の最後で騙されてしまいます。
  • その他の誤り:
    • ②:「仲忠の演奏は…鬼を追い払うほどの強い効果があった」とありますが、逆です。仲忠の演奏は場を荒れさせ、「鬼が出そうな危険な状態」を招きました。鬼を払うために母に交代したのです。
    • ③:「尚侍のおとどは…やっかいなことであると思った」とありますが、「やっかいだ(わづらはし)」と思ったのは、演奏していた仲忠本人です。主語のすり替えです。

第4問問5の会話文の解答

正解:④ (解答番号 29)

問題文にある「会話文」と本文を照合させる、共通テスト特有の形式です。

  • 正解の理由(選択肢④): 選択肢にある「本文でも仲忠はいぬに授けられた龍角を早速いぬを抱きながら演奏していた」という記述。本文を確認すると、「児(ちご)を懐(ふところ)に入れながら、琴を取り出でたまひて」とあります。「懐に入れながら」は「抱きながら」と同義であり、名器の継承を示す象徴的な行動として合致します。
  • 不正解の理由:
    • ①:「一族以外の前だから演奏を拒んだ」という理由は本文にありません。尚侍が拒んだ理由は「時期尚早だから」「出産時の慌ただしさだから」あるいは「息子が弾いた後の気まずさ」です。
    • ②:「世間の嘆きの声」は本文に記述がありません。「嘆きつる(嘆いていた)」のは、どう弾こうかと悩んでいた仲忠自身です。
    • ③:「幼少時を思い出していた」という回想シーンはありません。これは読者が勝手に抱くイメージを利用したひっかけです。
    • ⑤:「仲忠の演奏以上に賞賛されていた」という明確な比較・ランキング付けの記述はありません。帝の言葉も「素晴らしい娘を得た」という意味であり、演奏の優劣を決定づけるものではありません。

2026年共通テスト国語古文の解説と全訳まとめ

今回の共通テスト古文は、単語の意味や文法事項(特に敬語と助動詞の接続)を正確に理解していれば、確実に選択肢を絞り込める問題でした。逆に、雰囲気だけで読んでしまうと、「相談した」「演奏に参加した」といった、もっともらしい嘘に引っかかってしまう構成になっていましたね。

今回の重要ポイント:合格への3つの教訓

古文合格への3つの教訓:文法、敬語、細部の事実確認
  • 文法は裏切らない: 「なり」の接続(断定か伝聞か)や「え〜ず」の呼応など、教科書レベルの基本文法が正解の決め手になります。感覚で解かず、ルールで解きましょう。
  • 主語を特定する: 「思った」「言った」のが誰なのか、常に敬語(尊敬・謙譲)を手掛かりにして主語を特定する癖をつけましょう。主語のすり替えは共通テストの常套手段です。
  • 選択肢の最後まで疑う: 途中まで合っていても、文末で嘘をつく選択肢(問4の⑤など)に注意してください。「終わりよければ全てよし」ではなく、「終わりが嘘なら全てバツ」です。

古文は地道な単語と文法の積み重ねがものを言います。今回の解説を参考に、ぜひ復習に取り組んでみてください。また、正確な過去問や正解データについては、必ず一次情報源を確認するようにしましょう。

(出典:独立行政法人 大学入試センター

たく先生
たく先生

解説は以上です!復習が終わったら、次は漢文や現代文の対策も進めていきましょうね。応援しています!

古文の勉強、お疲れ様でした!
「よし、やるぞ!」と思っても、「でも、古文をゼロから体系的にやり直すのって、独学だと不安だなぁ…」と感じていませんか?

もし、あなたが「元・古文が苦手」だった先生から、センスに頼らない「論理的な解き方」を学びたいなら…
今、多くの受験生から「神授業」と呼ばれている「スタディサプリ 古文」を、私が徹底的に分析した記事がきっと役立つはずです。

なぜ岡本先生の授業がそこまで支持されるのか、ゼロから始める具体的な受講順番まで詳しく解説しています。
古文を「苦手」から「得意」に変える、その具体的な方法に興味がある方は、ぜひ覗いてみてくださいね。

関連記事:スタディサプリ古文が神授業と言われる理由|ゼロから始める最適ルートも解説

指導歴20年以上の現役教師が教える

国語の「最短攻略」メソッド

国語学習記事まとめページのアイキャッチ画像。中央の開かれた本から、現代文(論理図、活字)、古文(平安衣装の人物、桜、巻物)、漢文(筆、木簡、陰陽魚)、小論文(原稿用紙、ペン、電球)を象徴する光と要素が飛び出し、一つの道へと統合されている。背景には「【国語の教科書】現代文・古文・漢文・小論文の全てがここにある」「ミチプラス全記事まとめ」というタイトル文字が配置されている。

「国語はセンス」だと思っていませんか?

それは誤解です。国語には数学と同じように「正しい解き方」があります。

これまでのあやふやな読み方を解消して、「論理的に答えを導き出す力」を身につけましょう。古典文法から現代文の読解テクニックまで、点数に直結するノウハウを公開しています。

広告

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUT ME
たく先生
たく先生
現役高校教師 / 国語科
指導歴20年以上。西日本の私立高校で、古典と「最短ルートで合格する勉強法」を教えています。 教師の枠を超え、FP2級・簿記3級も取得。「賢く学び、賢く生きる」ための知識を、本音で発信します。
記事URLをコピーしました